ＨＵＷＡＧ　ＭＯＮＧ　ＴＡＫＡＳＡＮ　ＡＮＧ　ＢＡＴＡＳ
（法律から逃げてはいけない）
　
02年：タウルス・フィルムズ
監督：カルロ・モンテロ
主演：ロンメル・パディーリア
　　　 イネス・ヴェネラション
　　 　ジョージ・エストレガン（ジュニア）
　　　 サラ・ゴメス
　　　 カレン・ヴィリアール
　　　 エルウィン・モンテス
　　　 アリエル・レイエス
　　　 レーイ・ロルダン
　　　 トニー・ベルナル
　　　 ベン・サグミット
　　　 ダニー・リエル
　　　 ラヴリー・マンスエト
　　　 ジミー・コンセプション
　　　 ボーイ・ゴメス
　お寒い内容のアクション映画と捨てていいんじゃないか。
　最初にゲリラとの戦闘シーンを置くも、どこからか抜きだしてきたバトル・ショットに、新たな撮影の映像をモンタージュする安易さ。
　ロンメル・パディーリア演じる軍隊のヒーローだった主人公が、退役して静かに暮らしていたものの、強盗に変身するわけである。ラヴリー・マンスエト演じる妹が盲目で、手術したら直るとわかり、カネが必要になるとの動機はうなずけるながら、ベン・サグミット演じるお調子者だった伯父が何者かに殺されるもう一つのきっかけは、説得力を欠く構成になっている。そもそもベンがロンメルにエルウィン・レイエスとジミー・コンセプション演じる近所の男たちを紹介するときからして、銃を持つ怪しい二人に対し、ロンメルがまったく警戒心を抱かないのは、戦争のヴェテランとしていかにもヘン。レーイ・ロルダンがボスを演じる犯罪仲間からの誘いに加わる過程においても、ロンメルに悩んだ形跡がなく、だったら天性のワルなのか、と皮肉をいいたくなる。
　ホント、人間を描こうとしないカルロ・モンテロの演出ぶりには、あきれるほど。
　そのくせイネス・ヴェネラション演じる女のメンバーにだけ回想シーンが入って、余計に全体のバランスを崩している。
　結局、ダニー・リエルがボスを演じる対立組織を壊滅させたあと、自分たちは警察に撃たれて終わり。目がみえるようになったラヴリーが喜びの声を発するのにシンクロで、銃弾を受けながら倒れこむロンメルがカット・バックされて、ワザとらしいだけの印象。サラ・ゴメス演じるベンの名づけ子だった娘と恋仲のロンメルだが、イネスともセックスに発展するにもかかわらず、まったく三角関係の気持ちが描かれないのも手抜き以外の何ものでもなく、相当に駄作といわざるをえない。
　もっとも大ファンであるイネスとサラのセクシー・シーンを期待してみた映画だから、そちらのほうで満足させてくれれば文句のないところ。
　サラはロンメルに抱かれる前のシャワーを浴びるときに下着のままで、うす紫のブラをつけていてオッパイがみえないのがアレレ。でも白いパンティーがお尻にピッタリ貼りついてウハウハだし、太めのボディーながら、とにかく美人だけにうっとり魅了される。いよいよセックスになるとカワイイ乳首があらわになり、よだれタラタラなのだが、もっとたっぷりみせてほしかったなあ、というのが本音。
　イネスはジーンズ姿にキャップをかぶって拳銃をぶっ放すボーイッシュなキャラクターとの設定で、ロンメルが入浴している最中にバス・タブへとやってくる。このとき手前のスタッフが映りこんでいるから、注意して撮影してほしいもの。白いワンピースのまま湯船につかると、ややパンティーのスケているのがそそる。ワンピースを脱がされるや、相変わらずキュートな乳首のオッパイがポロリで、ウーン、吸いつきたい。褐色の肌も好みだし、さすがイネスなのだが、石鹸の泡だらけになった浴槽の湯の中にボディーの大部分が沈んでいて、浮きあがりながら挑発するわけでなく、撮りかたがヘタすぎる。これじゃ、かえって欲求不満を招くだけ。
　あと警察に射殺されるエルウィンとジミーの仲間の女役でカレン・ヴィリアールが出演していて、エルウィンとのベッド・シーンがあるものの、最後までブラをはずさないまま。
　いやもう、せっかくサラとイネスがオッパイをだしてくれたのに、それすら満足に活用できないカルロの凡才ぶりには、とにかく中指を突き立てておこう。