ＨＵＤＡＳ
（ユダ）
　
　年：エル・ニーニョ・フィルムズ
監督：セザール・ＳＢ・アベーリア
主演：アマンダ・アモーレス
　　　 ミルナ・カスティーリオ
　　　 ジョージ・エストレガン
　　　 ロミー・ディアス
　　　 ディック・イズラエル
　　　 マーク・ヨセフ
　　　 エルニー・フォルテ
　　　 ボビー・ベニテス
　若い女性を主人公におく、単純な復讐劇。
　弁護士（ヴィク・ヴァリオン）の調停を悪用で、土地の所有をめぐる兄妹対立から父のアルマンド（ビル・バルドリッジ）と母（オデット・カーン）、兄のロバート（アルウィン・ロヘリオ）ともうひとりの兄の一家を斬殺のうえ、自らも襲撃メンバーのリーダー（ジョージ・エストレガン）に犯されたマイラ（アマンダ・アモーレス）が、一家の友人のクラビオと逃れ、たまたま山中でであった山岳民族にナイフの使いかたを学び、山中に暮らすおばさんのセーラ（ムーディー・ディアス　？）の家で世話になりながら、挑発でホテルに誘った襲撃メンバーのひとり（エルニー・フォルテ）、バーでみかけてホテルで寝ているのをしとめた襲撃メンバーのひとり（ロミー・ディアス）と刺殺していく。たまたま知り合った警官のマンディン（ボビー・ベニテス）と恋に陥るが、復讐をやめず、襲撃を依頼したコンチータ（ミルナ・カスティーリオ）の夫であり、襲撃メンバーのひとり（ディック・イズラエル）を刺し、マンディンの子を妊娠で、喜ぶマンディンから父の紹介をうけると、中風で弱っているが、なんと自分を犯したリーダーの男。これを射殺のあと、クラビオとふたりでコンチータ宅を襲い、マンディンがとめるのも聞かず、コンチータを撃つ。
　山中で猛者どもに狙われたマイラたちを山岳民族が助けるとき、弓矢を使用がおもしろく、マイラが弓矢を練習で野豚を射るシーンがあるのに、復讐で弓矢を武器にもちいないのが構成的に弱い。ウェイトレスの仕事をはじめたマイラがコンチータ宅にいるマーク（マーク・ヨセフ）に近づき、マークがコンチータ宅のメイドを口説き、このメイドとコンチータがレズ。コンチータの夫がマリファナを吸っての堂々の浮気にコンチータが怒り、夫がコンチータを殴るとの図式も生かされないまま。セザール・ＳＢ・アベーリアの演出に手抜きばかりが目だつ。マイラとクラビアが撃ったコンチータの部下の男が落とすピストルをマイラが拾わないなど、細部への安易さが落胆度を高める。マイラがコンチータへ発砲でぶった切るように終わるのは、現存プリントが不完全なせいかもしれない。
　アルマンドのパーティーでレチョンが運ばれているあたりは、フィリピン・スタイルがうかがえる。
　とにかくヒロインを演じるのがアマンダ・アモーレスなので、容貌的な魅力が乏しいのが大きな欠点になる。カラオケで『ラヴ・ミー・テンダー』を歌って音痴なのがご愛嬌だが、レイプでドレスを破られてオッパイが丸だしのうえ、乳首を露出のままベッドで倒れているのに、丸顔がイマイチなせいか、さほどそそらない。しかもマンディンとのセックスで乳首が陰に隠れる。ミルナ・カスティーリオは美人だけに、プールからあがって夫ともめるときのワンピース水着にときめき、マイラの襲撃をうけるラストもプールをでた黒いワンピース水着がＶ字カットの切れこみでお尻に貼りつき、ぞくぞくの興奮でも、メイドとのレズの愛撫で乳首のポロリがないのに不満を残す。ラストのプールには水着の女性がほかに二名いて、もっと映してよといいたくなる。メイドを演じるのはマーリン・バウティスタだと思うが、性欲をうながす色っぽさながら、バス・タオルを巻いたマークに迫られたり、コンチータのレズに応じたりで露出ゼロのサーヴィス不足。マイラが第二の復讐でターゲットを目撃のバーにはダンサーが踊り、二人目が太めのスタイルといい、丸い顔といい、ブスさで本物の店の従業員とわかるが、たっぷりとカメラが時間をかけて撮る一人目は、みごとなプロポーションといい、キリッとした顔だちといい、モデルに違いなく、黒いレオタードのこの女性と、やはり男好きする雰囲気でイケるタイプの、コンチータ宅の若いほうのメイドのどちらかがコンチータの夫の浮気相手と同一かもしれず、髪型の変化ではっきりわからないのだが、浮気相手役を演じるのはエリサ・エリサルデだと思うも、とりあえずはちょっとみせる。お尻にくいこむ短パンでマリファナを吸って突きだしポーズをとり、ラリるとシャツを脱いでのトップレス。乳房をおおう髪の毛が乱れると乳首がチラつき、ついにはモロだしに迫る。
　いずれにしても満足にはほど遠いできだった。