ＨＵＢＡＤ　ＮＡ　ＭＵＬＴＯ
（ヌードの幽霊）
　
02年：レドシネマ／サンライト・フィルムズ
監督：エディー・コントレラス
主演：カト・デ・サントス
　　　 マイク・マガット
　　 　ＪＣ・カストロ
　　 　ローズ・ヴァレンシア
　　　 ロサンナ・マルケス
　レデスマ・ファミリーの作品だけに、最初から駄作だろうなあ、と決めつけてしまう。それでもローランド・レデスマがスーパーヴァイズド・プロデューサーという役職にまわり、監督がエディー・コントレラスに変わっているから、まだましかなと期待するが…　エディーの経歴がよくわからないし、いつものようにヤム・レデスマが歌う主題歌が流れ、ヤムには悪いながら、やっぱり手抜き作品だろうなあ、とのイメージが起きるから困ったもの。
　開巻いきなりマイク・マガット演じる“しょーじ”と呼ばれる日本人が登場し、どこからどうみてもフィリピン人なのにとあきれ、早くもどっちらけ。ペコペコお辞儀したり、やたらプレゼントを持ってきたり、すぐにおカネをあげるあたりから日本人らしさをだそうとしているが…
　こりゃ、ひどい映画だぞ、きっと。
　ロンブロン島のローク市でロケしていて『ＭＡＳＡＲＡＰ　ＢＡ　ＡＮＧ　ＢＡＷＡＬ？』もそうだったが、レド・シネマはマニラよりも制作費が安くすむだろうこの島を根城にしたのか、なんて推測するも、カト・デ・サントス、ローズ・ヴァレンシア、ＪＣ（フアン・カルロス）・カストロ演じる三人が、ここの学校の教師仲間という設定。
　授業のシーンがまったくないあたり、安易だなあ。
　カトとローズの二人ともがＪＣのことを好きで、ＪＣはカトとつき合っている。でもマイクがカトに求愛していて、エルニー・サラテとメリッサ・メンデス演じるカトの両親は、日本人と結婚させたいからＪＣとの交際を禁じるわけである。
　それでローズが二人の仲人となって、お互いのラヴ・レターを届け合ってあげるのだが、自分に都合よく内容を改ざんするので、カトとＪＣはケンカがちになっていく。なんてことをチンタラ描き、退屈このうえない。とにかく一時間もかからない内容なのに、一時間半以上に引き伸ばしているため、どうしょうもないということか。
　飲酒運転でマイクがカトをひき逃げし、やっとドラマがでてくる。
　と思いきや、目撃者がいたからマイクは取り調べを受け、その目撃者を殺しに雇われた二人組みのヤクザがやってくるものの、簡単な銃撃戦があって、ボブ・ソレル演じるＪＣの父と、ＪＣらによって射殺される。
　そのあとマイクがどうなったかは、よくわからないまま終わり。
　ロサンナ・マルケス演じる霊感の強いＪＣの名づけ親がうなされ、カトの幽霊がでていると警告にやってくるところから怪談に変わる。
　というわけでもなく、ボブとマリア・イザベル・ロペス演じる母といったＪＣの家族を気持ち悪がらせるも、カトの霊体がみえるようになったＪＣがデートし、街の人たちがびっくり仰天、というのをコメディー・タッチで描くだけ。マイクを呪うといったホラーは皆無で、最後はカトが昇天して終わりだから、バカにするにもほどがある。
　ヒドすぎて、声もでない。
　正直なところ、駄作以下。
　まあ、それでも意外と腹がたたないのは、カトという女優の魅力につきる。
　性格の悪そうな雰囲気を持った美人で、けっこう好みのタイプ。しかも、脱いだらすごい。ＪＣとのベッド・シーンでさっそく上から、下から、横から、たっぷりとオッパイを満喫させてくれる。
　うーん、なかなかの美乳。
　スリップを着たまま石鹸で身体を洗う姿がカチーンの勃起もので、濡れたスリップから乳首がのぞき、そのオッパイをつかんで洗うしぐさに目が釘づけ。水を浴びるとスリップが全身に貼りつき、真うしろから撮ったショットではお尻がくっきりと浮かびあがっている。ほとんど丸みえ同然だが、丸みえよりもエロティックでそそる。
　イキそう。
　マイクの車に引かれるときは雨の中で、下着のようなシャツからは乳首がスケているうえ、霊となって亡骸から抜けだす二重写しの全裸は陰毛までチラついている。葬式のときにマイクが目撃する幽霊のカトも、素っ裸で墓石に座っている横からのボディーが刺激的。
　ロサンナが呼びだすカトが、これまた全裸でオッパイが圧倒的迫力なうえ、陰毛のあたりを手で隠した恥ずかしそうなポーズにカッカ興奮。
　欲をいえばＪＣがみえるようになったあとは、透明人間のような扱いでハダカのカトが登場しないのが残念。ローズのところにでるシーンや、昇天するときはネグリジェのようなものを着ていて、すっぽんぽんでないのもアレ？　なのだが、いやー、みごとなセクシー爆弾に、ただただ満足、満足。
　カトが内容のバカさ加減をフォローしてあまりある。
　ファン宣言をしたい。
　ローズも意地悪っぽい容貌がエロティックな脇役として個性を放ちそうな予感。酔ったＪＣを脱がせて愛撫するシーンで自分もパンティー一枚になると、オッパイをＪＣの肌にあててスルスリこするからたまらない。乳房がボヨンボヨン、乳首がムギュッムギュッで、こちらも嬉しい悲鳴だった。