ＨＩＮＤＩ　ＬＡＨＡＴ　ＮＧ　ＡＨＡＳ　ＮＡＳＡ　ＧＵＢＡＴ
（ヘビがいるのは森の中だけではない）
　
95年：クラシック・フィルムズ・インターナショナル
監督：アウグスト・サルヴァドル
主演：リト・ラピッド
　　 　アンジャネット・アバヤリ
　　 　ジョン・レガラ
　　　 ジェス・ラピッド・ジュニア
　　 　パキト・ディアス
　　 　ラモン・クリストファー
　　 　シルヴィア・サンチェス
　フィリピン映画らしいＢ級アクションといおうか。
　リト・ラピッド演じるのは学校の講師で、柔道のインストラクター。フェンシングの試合でジョン・レガラ演じるライヴァルを破り、乗馬やアーチェリーにもすぐれているという性格づけ。アンジャネット・アヤバリ演じる恋人がいて、一緒に柔道のけいこをするところが、ＡＪの道着姿の挑発でウハウハ。
　ラモン・クリストファー演じるリトが教える学校のふざけた学生がＡＪの兄で、ボブ・ソレル演じるあやしい弁護士が父。ボブはジョンと組んで、なにやら悪事に加担している雰囲気。リトがＡＪを連れてエルニー・サラテとペルラ・バウティスタ演じる両親を訪ねると、エドナ・タデオ演じる妹がいて、ジェス・ラピッド・ジュニア演じる男にもてあそばれている。
　ジョンにからまれてリトがフェンシングでケンカになるも、ジョンに助太刀に入ったラモンを誤ってジョンがあやめ、その罪をリトになすりつける。エドナは自殺し、リトがジェスをやっつけると、パキト・ディアス演じるジェスの親父が警察へ圧力をかける。ザンドロ・ザモラ演じる所長がリトの無罪を知っていても強引に逮捕しようと押しかけ、ペルラはショック死。ジョン、ボブ、パキトが連合のうえ、パキトは無抵抗のエルニーを射ち、シルヴィア・サンチェス演じるリトのもう一人の妹をレイプのうえに惨殺する。
　ようは私怨による犯罪ドラマ。
　最後はリトがジョンとパキトを退治は、いうまでもない。ただ兄の仇と誤解したＡＪが、わりとすぐにリトとよりを戻すのはドラマがないし、ＡＪの父であるボブがどうなったかわからず、いい加減な面が多いのも事実。
　アクション自体はそこそこ頑張っていて、ノノン・デ・アンドレス演じる小金持ちが水着のお姉ちゃんをはべらせているプールへ車が突っこむチェイスのほか、ジェット・スキー、馬、装甲車、ヘリコプターまで動員してのクライマックスは、けっこうＢ級らしい面白さをだしている。ジェット・スキーに乗りながら撃ち合うシーンなど、どうやら洪水が起ったあとらしく、水につかった家屋の間をぬいながらなのが興味深い。一体どこでロケしたんだろうか。
　もっとも馬で駆けぬけるところは道がぬかるんでいるとか、飛び越えるくらいの障害物があるとか、車より馬のほうが有利になるアイディアがほしかったところ。リトとジョンの装甲車による一騎打ちも、リトのほうは運転しているのがＡＪだから無理を感じるし、双方がバリバリ機関銃を乱射なので、いくらなんでも当たらないのはヘンだぞ、とあきれまくった。
　本来はＡＪのセクシーさを期待でみた映画だが、こちらはちゃんと魅了をくれるのが嬉しい。リトの実家のある町でデートするとき、海岸でジェット・スキーを楽しみ、ＡＪの大胆な紐ビキニがものすごく刺激的。ひょっとしてオッパイがこぼれるんじゃないか、とのハラハラ感も堪能させてくれる。あとの追っかけアクションでジェット・スキーに乗るシーンは白い短パン姿で、水に落ちてリトに引きあげられるとき、濡れて貼りつき、黒いパンティーのようなものが浮かびあがっている。ウヒョヒョヒョヒョ。
　ああ、やっぱりいいなあ、ＡＪは。
　エドナも海岸でのワンピース水着や、ジェスとの思い出のシチュエーションでシャツから黒い水着のボトムをチラつかせ、まあまあ色っぽい。
　シルヴィアは犯されるときに服をビリビリッと破られるものの、オッパイがみえないままだった。