（夏の刺すような痛み）
97年：Ｖ−リッチ・フィルムズ
監督：ドンニ・ゴンサレス
主演：リタ・マグダレナ
ロイ・ロドリゴ
アナ・カプリ
ローレンス・デーヴィッド
ジャッキー・カスティリエホ
ディック・イズラエル
ペン・メディナ
ナティー・サンチャゴ
ジェリー・オハラ
ポッポ・ロントク
リタ・マグダレナ主演のセクシー作で、アナ・カプリが共演する。
マニラでジムのインストラクターだったミニー（リタ）は恋人（ロイ・ロドリゴ）の背信で別れを決め、祖母のいる田舎へやってくる。祖母は亡くなっていて、幼なじみのソーニャ（ジャッキー・カスティリエホス）の家で暮らすことにする。黒い短パンでランニングしたりの大胆な行動が保守的な村に波瀾を起こし、近所のカルディン（ディック・イズラエル）がまずいかれ、ルイス（ローレンス・デーヴィッド）が気持ちを告白にくるや、ペピン（ポッポ・ロンロク）が口説くタイミングを失って密かに狙う。内気な娘のアンドレア（ガウリー・モレナ）にミニーが化粧を教えたりなどで明るく接すれば、アンドレアの母が余計なことをと怒りをぶつける。ルイスを奪われたと感じたアナ（アナ）はミニーを嫌い、ジョアン（ジョアンヌ・アラノ）、シーラ（シーラ・マリー・タニャグ）、ロサ（ローズ・コンデ）の女たちは陰湿にからむ。ついには村人全員が抗議にきて「フィエスタに参加するな」という。そのフィエスタのミス・コンテストにおいて、こっそりミニーの寄付金によってソーニャがミスに選ばれ、アナがヒステリックに荒れる。ペピンがミニーを犯し、レイプ事件でフィエスタが散々に。傷心のミニーが村を去ることにし、アンドレアが「連れていってほしい」と望むも、残るようにさとす。マニラいきのバスの中には偶然にアナが乗っていて、二人がうちとけ合う。
日本にもありそうな垢抜けた都会の女による昔気質の地方のドタバタ騒動ながら、性犯罪にまで発展の図式がいささかいただけない。バカなほどに純情な竹中直人の『１１９』などと違う点といえる。
でも生活描写に興味深い要素がいくつかうかがえる。ルイスが伯父のベルト（ペン・メディナ）やギター伴奏の友人のセルソ（ランディー・ザランザ）と窓辺へラヴ・ソングを歌いにきて、いわゆるフィリピンふうの愛の表現方法がそのままにでてくる。ベルトがソーニャと結ばれるサブ・エピソードが印象をあげる。カルディンがビンゴにきょうじるところへ母（ナティー・サンチャゴ）が連れ帰りに現われるが、このビンゴ用紙の上に小石を乗せていくやり方は現地のあちこちでみかけるのとまったく同じ。フィエスタのミスが候補者の誰にいくらと教会への寄付金の額で決まるのはカトリック国らしい。フィエスタ用のチキン料理づくりやパレードのようすには、ロケ地であるバタアンのマリヴェレスの郷土色がにじむ。ニワトリの皮をグルグル回転でむくシンプルな機械も好奇心がわく。
またリタ・マグダレナのセクシーさがワクワク嬉しさをくれる。恋人とラヴラヴだった回想のプールでのビキニはやや遠景だし、スリップのままの水浴びで乳首がさほどスケないも、ソーニャと池で戯れるのをペピンがのぞくシーンでは白いブラと黒いパンティーではしゃぎ、パンティーはＴバックでお尻に食いこんでいる。しかもジャッキー・カスティリエホまで乳首は浮かばないが、スリップを濡らせる。アンドレアと田んぼで泥んこ遊びはガウリー・モレナともにヌルヌルに貼りついていない半端さながら、ルイスと海でのデートは赤いビキニがボディーへピタピタにフィットし、とくにお尻の形がくっきりに興奮を呼ぶ。レイプでワンピースが破れての肌みせに視線を奪い、村からでていくときのファッションがオレンジのヘソだしパンツ・ルックになり、キュッとヒップラインをつくるタイトさの色気に下半身が刺激をうける。乳首は封印だけれど、リタに降参状態。
アナ・カプリは池で黒いビキニを披露し、フル・バックのパンティーがお尻に貼りつき、紐なしブラから乳輪が少しハミでている。脚に刺青っぽいのがあるのが残念。
なおロイ・ロドリゴの浮気発覚シーンで、お相手にジェセッテ・プロスペロが台詞のない役で出演する。
