ＨＡＬＩＫ　ＳＡ　ＡＫＩＮＧ　ＬＵＰＡ
（私の土地にキス／ふざけてる）
　
02年：ＡＴＢ−４フィルムズ
監督：ジェット・Ｃ・エスピリツ
主演：アリオーナ・アモール
　　 　ジェフリー・サントス
　　　 ヴェヌス・ヴァルガ
　　　 ラフィー・アニド
　　　 ゾルタン・アモーラ
　　　 エルウィン・モンテス
　　　 ニッコ・モンテス
　　　 エレイン・ディソン
　　　 ジュン・アレナス
　セクシーな要素を盛りこむＢ級アクションにおいて、ちょっとした拾いもの。
　アリオーナ・アモールが麻薬の潜入捜査官役に扮し、ジェフリー・サントス演じる組織のボスを射殺。ボスには双子の弟がいたため、次々とアリオーナの元へ刺客が送られてくる。それでロセル・アンジェラ演じるまだ幼い妹をのぞき、夫、両親、弟と全員がやられ、今度はアリオーナの復讐劇に変わるわけである。
　まさに憎しみと憎しみのぶつかり合いで、あまり拳銃を使わず、殴る、蹴るの身体を張ったアクションが主体なので、けっこうみせる。それも香港映画のようにクンフーの達人じゃなく、ワザのポーズなど決めずにひたすら動きまわり、椅子、調度品、棒切れなど、そこらじゅうのものを振りまわしたり、ぶつけるから、みていてハラハラする。とくにミニスカでのとび蹴り、まわし蹴りを入れるアリオーナは圧巻。
　女性を主役にとるアクションの好例がここにあるといえる。
　もちろんアリオーナのセクシーさ大爆発で、結婚式から映画は始まるのだが、その直後の初夜を襲われるシーンでオッパイがポロリ。ヴェヌス・ヴァルガ演じるボスの情婦に焼きごてで胸にマークを押されそうになるシーンや、回想でのボスを誘惑のときに撃つシーンでは乳首の露出がないものの、楽しみはおあずけということか。
　ロセルと従兄弟の家を訪ねる過程での、ピンクのピタパンにうかがえるプロポーションがバツグンで、とにかくアリオーナに目が釘づけ。
　復讐は一人ずつ順番に行っていき、まず警察に逮捕で拘留中のアリエル・レイエス演じる男に対しては、ボロボロのオッパイがはみでそうな衣装で行き倒れを装って護送車を停め、メリケンで警官をのして連れだすと、倉庫に吊るし刑で仲間の名前を吐かせたあと、フックにぶつけて刺し殺す。
　ニッコ・モンテス演じる二人目の男にはボディコンの挑発で近づき、黒いブラを露出で相手が油断した瞬間に、チンポをつかんでしめあげる。こりゃ痛いよ、というのが男なら実感でわかるもの。助けるフリでまた仲間の情報を聞きだし、礼をいっているのに非情に射殺。
　この冷酷さが正義とか悪とか関係なく、ヴァイオレンスが生む感情の恐さを伝えてくる。
　フレッド・エスプラナ演じる三人目の男とは、墓場で対決をくり広げ、相手が抜いた木の十字架を奪うや、逆に腹に刺すすさまじさ。ジーンズのアリオーナが脚をフル活用の体当たりアクションに迫力をにじませる。
　それらの間にたまたま知り合ったラフィー・アニド演じる獣医と恋におちいり、二人のベッド・シーンが挿入されるも、またアリオーナのヌードはおあずけ。ジェフリーとヴェヌスのセックスもあり、こちらはヴェヌスのオッパイがバッチリ。
　エルウィン・モンテス演じる四人目の男のときは、黒いレザーのミニスカで家を急襲のアリオーナが超刺激的。オデッサ・サンブラノ演じる妊娠中のエルウィンの妻をつきとばし、腹をぶつけて苦しがり、お股に血がしたたるのをみてエルウィンにトドメの一発を入れるのをためらい、はじめて情けを示す。アリオーナは殺さずに立ち去り、あとでエルウィンがアリオーナを助けにくる構成に浪花節だなあと思うも、悪くない印象。
　憎しみが連鎖するように、温情だって連鎖するとのイメージが伝わってくるようだ。『隠し砦の三悪人』の台詞を借りるなら「人の情けを生かすも殺すも己の器量しだい」ということか。
　ジュン・アレナス演じる五人目の男と対決からは、いよいよ待ちに待ったクライマックスへ突入。スケスケのキャミに黒いパンティーのお尻をアップにとらえたエレイン・ディソン演じる情婦をジュンが愛撫にきょうじるところへアリオーナがやってきて、実はこれが罠で、反対に銃を向けられてしまう。ジュンの「裸になれ」の命令に、カッコいい黒ずくめのアリオーナがジャンパー、靴、ピタピタのパンツと脱いでいく。ひょっとして下着までもかなあ、と想像しながらみつめるこちらは心臓がドキドキ。シャツをとって黒いブラとパンティーだけになのに、ためらうことなくブラをはずし、ああ、やっぱりと鼻息の荒さが増すや、パンティーまでおろしてスッポンポン。お尻の割れ目に合わせて銃を肌に貼りつけているのがわかり、カメラが正面に切り返すと、肌色のニプレスがバレるも、ほとんど全裸同然だし、こりゃ、たまらんぞー。
　スキをついてアリオーナが部屋の電気を消すや、暗い中でジュンと戦うようすがチラつき、乳首のところだけニプレスが目立つオッパイがプラプラ揺れまくる。ジュンをやっつけて電気をつけると、そこには全裸のアリオーナのうしろ姿が…。キュッと引き締まったみごとなお尻。
　そのときジェフリーにつかまり、全裸のまま縛られるも、ずっとお尻をだしっぱなしで、ペロペロなめたいくらい。
　応援にきたラフィーもやられ、一緒に外に掘った穴へと突き落とされるとき、まだアリオーナは全裸のまま。
　いやー、もう悩殺なんてレヴェルをはるかに越えている。
　余裕のジェフリーはヴェヌスとセックスをはじめ、赤いパンティー一枚のヴェヌスのお尻がアップに。
　エルウィンがアリオーナとラフィーを救出で最後の死闘へとなだれこむ展開で、エルウィンにジャンパーをかけられ、アリオーナの全裸が隠れるのが残念。それでも徹底した肉体アクションがけっこう盛りあがり、アリオーナとヴェヌスの一騎打ちなど、なかなかのサスペンス。ジェット・Ｃ・エスピリツ監督の力量を素直に認めたい。
　結局、ジェフリーを穴に落として終わりなのだが、穴の中から上にいるアリオーナをとらえるショットが登場し、ジャンパーの奥にアリオーナのパンティーがのぞく。
　オイオイオイ、いつの間にパンティーなんかはいたわけ。オマンコ丸みえじゃないとおかしいぞ、と感じるも、まあニプレスと同じような類ということでしょう。
　個人的に女性がヒロインのセクシー・アクションが大好きなうえ、キュートなアリオーナがサーヴィス精神満開なので、誰が何といおうと好きな映画。つじつまの合わない部分など、この際、無視させていただきます、よろしく。