ＧＲＥＥＮ　ＰＡＲＡＤＩＳＥ
　
07年：ニュー・シティー・エンターテインメント
監督：エスメラルド・‘ビン’・サントス、カント・レウン
主演：クリスティン・レイエス
　　　 アンドルー・シマー
　　　 クリス・マルティネス
　　　 ジョエル・トーレ
　　　 リオ・ロクシン
　　　 フアン・ロドリゴ
　　　 ジロ・マニオ
　　　 チャリー・ピネダ
　クリスティン・レイエスが看板の初主演作。このアラ・ミナの妹がいかにセクシーかに期待がかかる。でも監督がエスメラルド・“ビン”・サントスなので、共同監督のカント・レウンは知らない名前だし、どういう演出分担だったのかわからないながら、内容的にはヘボっぽいぞとの予想がもたげる。失礼な話だが…
　リサール州においてロケのようで、パイナップル畑の農園につとめる一家の娘であるクリスティナがクリスティンの役どころ。沿道でパイナップルの直売をし、週末には近くのリゾートにおろしつつ、そこで働いてもいる。バンカーの沿海漁業を営む一家の息子のミゲル（クリス・マルティネス）と恋仲で、ミゲルも魚をリゾートにおろしている。マニラからきたリゾートの客のルーイー（アンドルー・シマー）がパイナップルを売るクリスティナをみかけて強い印象をうけ、ミゲルと海で遊ぶクリスティナの濡れた姿に恋する。わざわざ露店でパイナップルを買ったり、クリスティナの母であるイサベル（リオ・ロクシン）のトライシクルのエンジンがかからないのを助けたりで好青年ぶりをイメージづけ、海でおぼれたクリスティナの弟のマルシャル（ジロ・マニオ）を助けたのを縁にクリスティナの心をつかむ。都会のお坊ちゃまっぽいルーイーに対してクリスティナがあこがれを抑えきれない一方で、ルーイーの仲間たちの素行が悪いのに、友人のアニータ（チャリー・ピネダ）とともに警戒心も抱く。ミゲルは嫉妬をおぼえ、かえってその純情さにクリスティナが喜び、山で愛撫するも一線を超えないまま。ついにクリスティナとルーイーが性交渉をもったと知ってミゲルがルーイーを殴りにくる。一方でアニータは内心ずっと、ミゲルに片思い状態にある。
　ありきたりな三角関係に陰の四人目がからむドラマで、貧しくも一途な幼なじみとリッチな都会の若者の間で悩むのが定番の構図といえる。どことなく都会の若者が日本の親父でも成り立ちそうに感じる。セックスを迫るルーイーをクリスティナが拒み、あくまでミゲルがクリスティナを愛していると叫ぶ。ルーイーがクリスティナの家へくるとイサベルが追いかえし、ルーイーのプロポーズをダメとはねのける。ふつう日本の親父となら母親は結婚をのぞむケースが多いので、この金銭へ走らないあたりは現実離れの展開と指摘したいながら、ロマンスもののシメとしては幼なじみを選ぶのが一般的な流れ。パイナップル畑の収穫や網ですくう漁などの風景が興味をそそり、網元と漁師の構図がでてくる。クリスティナの父（ジョエル・トーレ）とミゲルの父（フアン・ロドリゴ）が頼りないのにフィリピンの男のダメさ加減がにじむ、といった長所もあり、低レヴェルを考慮のうえでエスメラルド・“ビン”・サントスにしてはまあまあのでき。
　まったく失礼な話だが…
　ルーイーの仲間のメイナルド（ラフィー・アニド）、ジョン（ジュスティン・デ・レオン）、デーヴィッド（パオロ・セラーノ）がリゾート客のナンシー（ラジャ・モンテロ）とロキシー（ヴァネッサ・バイサ）をナンパし、男女の人数が合ってないのがハテナ。全員で乾杯に「カンパイ」といっていて、この日本語の浸透がうかがえる。
　それでクリスティンのセクシーさはどうかだと、以前の脇の出演作よりもさすがに見せ場の用意がある。海から濡れてあがるときにシャツが貼りつくもブラが大きいし、短パンをはいたままは『ＡＰＯＹ　ＳＡ　ＤＩＢＤＩＢ　ＮＧ　ＳＡＭＡＲ』と同じでイマイチなうえ、滝の池でルーイーとキスのあとに小屋でセックスのさいにヒモなしの肌色ブラが視線を引きつけるも、シースルーの布をつけっぱなしでパンティーを脱がず、ルーイーもパンツを脱いだふりだけで脱いでいない蚊帳を全身にかぶっての座位が気どった描写でそそらないが、雨の中の夜にルーイーのセックスをかわすシーンがやってくれる。ボディーがズブズブのびっしょりなのでスリップがクリスティンにペタペタ状態で、パンティーからヒップラインが割れかたそのままに浮きあがる。最近の雑誌に発表した大胆なビキニにも負けない挑発ぶりにドキドキ。姉のアラ・ミナの全裸にはおよばないが、いずれヌードを披露の予感が走る。またラジャ・モンテロとヴィヴィアン・バイサが興奮のサーヴィスをプラスで、ほとんどをビキニの水着ですごしてボリュームのある肉体で目の保養をくれるほか、巨乳のラジャが迫力のバストを小さなブラでつつみ、ビーチ・ヴァレーでヴァネッサがパンティーを食いこませ、セックスではラジャが上向きのオッパイを全開に、チラリと乳首までみせる。ヴァネッサはシャワーでの立位でお尻を丸だしに露出。リゾートの客たちもビーチで、ダンス・パーティーでビキニのものが何名かまじり、カウンターでうしろ向きによりかかる黒いビキニの女性はお尻の割れ目がのぞきそうなのにハッと驚く。
　チャリー・ピネダがかなりキュートでかわいいから水着のないのが残念ながら、まずはクリスティンの濡れたスリップに満足だった。