ＧＲＡＣＩＡ
　
05年：エル・ニーニョ・フィルムズ／ヴィンセント・フィルムズ・プロダクション
監督：セザール・ＳＢ・アベーリア
主演：カト・デ・サントス
　　　 ヴィア・ヴェロソ
　　　 ラジャ・モンテロ
　　　 パオロ・リヴェロ
　　　 シャンハイ
　　　 トニー・マナロ
　　　 レネ・ロメロ
　セザール・ＳＢ・アベーリアの低レヴェルなドラマながら、フィリピン体質の部分に興味をうかがう。
　トニー・マベサ演じるのが有力者で、ハイディ・カバノグ演じる市長もいいなり状態に置いている。亡くなった妻の姉妹の夫にあたり、教父の間柄のレネ・ロメロ演じる部下がボディー・ガードをつとめ、暗殺者に狙われたときにレネがトニーを守って銃弾をうけ、松葉杖の体になる。ヴィア・ヴェロソ演じる妻との間にカト・デ・サントス演じる娘がレネにはいて、生活費の必要からバーつとめの話がカトに持ちあがり、カウンターの中のウェイトレスだからとＯＫする。たまたまシャンハイ演じる青年がその店でカトをみそめ、交際を申しでる。ジョイス・マヌエル演じる秘書を「結婚したげる」といって愛人にあつかうトニーだが、カトをみて欲望が盛りあがり、ビーチ・ハウスへ誘いだして薬で眠らせるとレイプにおよぶ。カトとの関係をつかんだジョイスが責めるや「妻じゃない」と突き放す。カトが自殺未遂を起こし、強姦罪で裁判になるも無罪。ジョイスはフェルディナンド・モンテリバノ演じるトニーのボディー・ガードの一人を誘惑でピストルを奪い、ヴィアはレネのピストルをとる。ジョイスとヴィアが別々にトニーを殺しにくると、ちょうど同じタイミングではち合わせ。ヴィアがかまえるとジョイスが撃ち、ともに六年と一日の刑に服する。シャンハイに支えられたカトには子どもが生まれ、ヴィアの出所を待つとのストーリー。これにラジャ・モンテロ演じるトニーの娘とパオロ・リヴェロ演じるシャンハイの友人との恋愛エピソードがからみ、ケンカしたり、寄りを戻したりを繰り返す。トニーの事件があって姪のラジャをヴィアがしめだすも、刑務所での面会で和解をはたす。
　教父制度なるフィリピンのしきたりの中で、半分家族のはずの身内に巻き起こる性欲の問題ともいえる。お礼に現われたカトの体をトニーがベタベタさわり、家まで送ってキスを要求など、いかにもありそうに思えてくる。自分だってしょっちゅうキスをうけまくりだから、この慣習はなんと評するか…　ジョイスにトニーが「香港へ連れていってあげる」とうそぶいているのも、フィリピンのパターン。
　それで期待はカト、ラジャ、ヴィアのセクシーさだが…　ファンのカトはまず白パンでプロポーションを強調のあと、シャンハイとのセックスで小さめ乳首のアップを含む上向きオッパイを全開にする。ビーチ・ハウスで薬をもられてエンリコ・バンテラス演じるトニーのボディー・ガードにパンティーをチラつかせながらベッドへ運ばれ、トニーに服を脱がされて花柄ワンピースの水着になる。さらに水着をはぎとられてサポーターの極薄パンティーのみが刺激を放ち、張りがよくてオッパイが上向きでも崩れないとわかる。ヴィアへの告白や、自殺未遂の際のスリップがそそり、ラストのホット・パンツ型の水着もプラスで、とりあえずは満足をくれる。ラジャはパオロとのセックスで横からと上向きのオッパイをモロにし、乳論の大きめな乳首のアップがすごい。トイレでのセックスは圧倒的な巨乳の乳首が迫ってくるうえ、ベッドでのこれでもかのごとき乳首の再度のアップに陶酔感を招く。ヴィアは太ったのが明らかなものの、まだ母親役の年齢じゃなし、ジーンズ姿くらいしか視線を引きつけないのが残念。また新人のジョイスがけっこうやってくれて、トニーにフェラする暗示のシーンはスリップのみだが、背中に立って乗るマッサージでは紐なしブラに紐パンティーのビキニ下着。これはひょっとしてヌードになるかなと興奮がわきあがると、フェルディナンドを自宅へ迎えるときにＴバック・パンティーのお尻がくっきりとスケたシー・スルーのランジェリーにドキドキを呼ぶ。愛撫が始まって紐Ｔバック一枚に変わるや、オッパイは質感がバツグンで乳首の形がよく、けっこうな美乳とわかる。しかも乳首のアップでツンと立っているし、立位のセックスでフェルディナンドがパンツをはいているのがみえる撮影ミスはマイナスなものの、ずっとＴバック一枚のままはよだれがたれてくる。意外にもジョイスに一番イカされたと指摘せざるをえない。他にバーのステージで黒いランジェリー、黒いセパレーツ下着、オレンジのセパレーツ下着などで次々とクネクネ踊るのは、本物のダンサーだろう。
　なお『サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー』『魅惑の宵』、ニーノ・ロータの『ロミオとジュリエット』といった既成曲が使用されている。