ＧＩＮＴＯ　ＳＡ　ＰＵＴＩＫＡＮ
（はきだめに金）
　
87年：ダブルＭ・フィルム
監督：リト・Ｊ・デ・グスマン
主演：オルガ・ミランダ
　　　 マーク・ヨセフ
　　　 ジーノ・アントニオ
　　　 エステラ・エストラダ・２世
　凡庸な愛憎劇。
　ジーノ・アントニオとオルガ・ミランダ演じる夫婦は中流の暮らしをするが、ある日、プールでみかけたエステラ・エストラダ・２世演じる女性にジーノが引かれ、斡旋屋のオカマからジーノと寝るようにいわれたエステラが再びプールで近づき、肉体関係を結ぶ。エステラにはマーク・ヨセフ演じる恋人がいるも、積極的にジーノへアプローチをかけ、自宅へも連れてきて、マークを兄弟と紹介する。複雑な感情を抑えながら、気をきかせてマークがいなくなるなど、それらしく振るまい、ジーノがエステラに新しい家を与える。当然、カネ目当てだとジーノは知らない。そんな不倫のようすを、こちらもカネ目当てのロベルト・タルビー演じる警官がかぎまわり、証拠写真をオルガにわたす。不妊のオルガに対し、エステラが妊娠でマークを拒むようになる。オルガはジゴロと浮気などのあと、ジーノがエステラとセックスのヴィデオをわざとジーノにみせ、家から追いだす。でも本当はジーノへの愛をあきらめきれず、ナスティー・サンチャンゴ演じる叔母に苦しい思いを打ち明ける。ヤクザに借金のあるマークはとりたてに脅され、ジーノまで加えた殴り合いで、誤ってエステラを包丁で刺す。今度はカネをゆすろうとジーノに連絡を入れるも、襲った現場を警察に撃たれる。傷ついたジーノが手術をうける病院へオルガが駆けつける。
　エステラとマークが亡くなり、はたしてジーノは助かったかどうか曖昧なまま。ドラマティックとはほど遠い薄っぺらな展開にあって、結局は安易に血を流す安手の内容と評価せざるをえない。
　もっともオルガとエステラのセクシーさには注目で、とくにエステラはストライプのタンキニ・ビキニと三角ブラのハイレグ超ビキニを披露のうえ、後者では腰のくねりとＴバッグっぽいパンティーの誘惑で悩殺をくれる。ジーノとのセックス前にシャワーを浴び、丸だしのお尻と乳首くっきりのオッパイが堂々の全裸に興奮をかきたてる。ただしセックスでタオルをボディーからはずさず、マークとのセックスでスリップを脱がないのが不満を残す。あとパンティーのスケたスリップもでてきて確かに色っぽいが、全体的にイマイチかな。オルガは白いブラでベッドに寝ころび、ジーノとのセックスになって乳首をポロリがおいしそう。でもジゴロとの愛撫は服のままで不自然きわまりなくイマサン。
　とりあえはエステラの素っ裸に次第点というレヴェルか。
　ほかにエステラとマークの食事シーンで、やたらおかずの多いのに違和感があった。
　なおショパンの夜想曲、『００７／オクトパシー』の“オールタイム・ハイ”のインストゥルメンタル、『ベンジー』の“アイ・フィール・ラヴ”のインストゥルメンタルなどの既成曲を使っている。