ＧＡＴＡＳ
（ミルク）
　
　年：ダブルＭ・プロダクションズ／サン・ミゲル・フィルムズ
監督：マウロ・ジア・サモンテ
主演：マイタ・ソリアノ
　　　 エディー・ガルシア
　　　 ロナルド・ヴァルデス
　　　 グレギー・リワグ
　　　 デクスター・ドリア
　　　 ジミ・メレンドレス
　　　 カロル・ダウデン
　　　 フェルナンド・モラト
　マイタ・ソリアノがフレッシュなヌードでデビューの作品。ちょっと情けなさそうな表情をつくるあたりが魅力といえる。
　いきなりオッパイ丸だしで牛にまたがる光景が空に二重映しで現われ、オッとうなる。亡くなった設定で回想に入る。
　田舎の乳しぼり娘のポーリタ（マイタ）が主人公。母のベレン（デクスター・ドリア）が再婚で、義父のホセ（エディー・ガルシア）と三人暮らし。朝起きて股間に手が伸びるのを母にとめられる、性に目覚めた娘。オシッコで義父とでくわし、食事で脚をあげたかっこうでパンティーがみえるのに義父が生ツバをのみ、家庭内三角関係に発展かと予測したが、そうではなかった。牧場で牛の交尾を目撃でうずきをおぼえ、オナニーを始めると、ポーリタにホレる村の男（ジミ・メレンドレス＝ジミー・メレンデスと表記されるほうが多い）が接近し、つき返す。オッパイ丸だしで牛にまたがるイメージが再びかさなり、あとに何度もでてきて視線の先を奪いまくる。全裸かと思ったが、肌色のパンティーをはいているのがわかる。
　ポーリタには婚約者のモンチン（グレギー・リワグ＝グレッグと表記されるほうが多い／たぶん）がいて、牧場一帯の領主であるモンチンの兄のロス（ロナルド・ヴァルデス）がアメリカ合衆国から帰ってくる。恋人のメリー・アン（カロル・ダウデン）も同行で、メリー・アンがモンチンにロスがインポだと教える。プールつき邸宅でメリー・アンが夜に泳ぎ、ビキニのブラをはずしてロスを誘惑はドキドキを呼ぶも、ビキニの全身を撮らないのがサーヴィス不足。せっかく濡れた肢体が広がるにもかかわらず、惜しいじゃないか。しかもセックスはスリップを着たままにアレレ。
　乳しぼり娘が二人ケンカを始め、パンティーをだしてのとっ組み合いでぶちゃけたミルクがポーリタにもかかる。それでポーリタのシャツが貼りついて乳首がスケスケのときにモンチンがきてロスを紹介。握手で勃起したロスは屋敷へ急いで戻り、パンティーがうっすらのぞくシー・スルーのスリップが色っぽいメリー・アンを抱くが、いざ挿入でなえる。モンチンが好きなポーリタはお気に入りの子牛にモンチンと名づけ、乳首のポッチが浮かぶシャツで子牛を愛撫を友人のショニ（ラヴリー・ヘルナンデス／たぶん）が陰でみる。牧場で女たちのケンカをあおり、モンチンがくるとワザとらしくとめるいかがわしい使用人っぽいトロ（フェルナンド・モラト／たぶん）がベレンと家に一緒の現場へポーリタがでくわす。着がえでオッパイを全開のポーリタが母にトロのことを聞くも、うまくごまかされる。ホセを嫌うベレンはセックスを拒み、ぶたれたのでしかたなくパンティーを脱ぎ、シャツをまくる。母と義父のセックスを盗みみでポーリタがモンチンを思いながらオナニーを抑えきれず、モンチンのところへいって抱きつき、パンツへ手をつっこむとセックスの体勢になるが、結婚まで待ちたい意向のモンチンが途中でやめて不満をおぼえる。子牛と戯れるや、村の男がしのびより、うしろからモミモミにオッパイ露出がつづく。我に返ったポーリタがののしり、ショニの家へ向かうと、白いパンティー一枚で着がえ中のショニがでてくる。闘鶏仲間（クリス・ダルス）の告げ口でベレンとトロの情事を知ったホセが逆上。ポーリタとショニが高床式住宅の下にもぐり、ベレンとトロのセックスをながめているとき、駆けこんだホセが二人を刺殺。母の死にポーリタがショックをうける。
　いろいろインポの治療方法を探るメリー・アンは家政婦（フローラ・ガセル）が牛のペニスと睾丸をもらってきたのに喜ぶも、ロスが怒り、もうメリー・アンを愛していないと感じてロスがモンチンに「ポーリタをほしい」という。そしてポーリタを馬に乗せた際、雷雨に変わった屋外で強引に抱く。濡れたシャツにポーリタの乳首が浮かびあがる。ショニのもとへポーリタが相談にやってきて、水浴び真っ最中のショニが黒いパンティーをビショビショに濡れたボディーへピタピタに貼りつかせ、オッパイを堂々に迫る。神父の助言もあり、ホセの逮捕で身よりを失ったポーリタとモンチンが結婚。プールにいるポーリタのワンピース水着はアップを欠き、初夜のセックスはモンチンのお尻ばかりが目だってポーリタのオッパイがギリギリで隠れ、イライラを招いたあと、ポーリタが妊娠。初夜で勃起しなかったモンチンが「誰の子だ」と暴力をふるい、あまりに過剰なのでロスが「俺がはらませた」ととめる。嫌がるポーリタをモンチンが無理やり殴って闇の堕胎医へ連れていき、血みどろの手術を強制に、ロスが駆けつけたときは手遅れ。衰弱のポーリタがオッパイをモロに倒れてロスに抱かれながら息を引きとる。牛にまたがるハダカのポーリタのイメージとともに、雨の中の葬式で冒頭に戻る。
　モンチンが結婚までセックスしない固さが、反対に堕胎をしいる狭さにつながる人間のモラルを皮肉ったあたりに興味を覚える。これをやたら宗教と結びつけない姿勢が買えるところ。歌って酒を飲むホセのバースディー・パーティーの模様や、ホセが闘鶏を育てるのに凝りまくり、闘鶏場の様子がおもしろい。自分の鶏が勝って賞金を仲間たちにあげる際、一人「ありがと」と日本語で礼をのべ、驚くエディーに「日本へいっていた」なんて話したり。
　まあ薄っぺらなドラマだが、マウロ・ジア・サモンテのストレートな描写に好感がもてる。
　なにはさておきマイタのヌードのみならず、デクスターがチョロっと肌をみせたり、乳しぼり娘役のヴァンジー・マルケス、イヴォンヌ・マルセロ、パウラ・ミカエル、アンジェリン・メンドーサ、ロネラ・デリマのうち二人のチラリズムはオマケ程度なものの、ラヴリーのボディーにも興奮が高まる。マイタ、ラヴリーのオッパイを楽しむ内容と評価できそうだ。これでもしカロルのオッパイもバッチリなら、もっと満足に充ちたかもしれない。