ＦＲＡＭＥ　ＵＰ　　ＩＨＡＨＡＴＩＤ　ＫＩＴＡ　ＳＡ　ＨＵＫＡＹ
（仕上げ　あなたを穴に連れていく）
　
97年：オクトアーツ・フィルムズ／シネマックス・スタジオス
監督：ペペ・マルコス
主演：レイマート・サンチャゴ
　　 　ジェッサ・サラゴサ
　　 　エフレン・レイエス
　　　 リカルド・セペダ
　　　 レヴィー・イグナシオ
　　　 マンジョー・デル・ムンド
　　　 セリーナ・コルテス
　　　 パトリック・グスマン
　　　 ビアンカ・ラプス
　レイマート・サンチャゴ主演のＢ級アクション。家を差し押さえられて困窮のレイマート演じる主人公がクホル演じる従兄妹と水鉄砲で銀行強盗へ行くと、たまたま本物に遭遇のため、偶然からロメオ・リヴェラ演じる実業家を助ける。腕っ節を買われてロメオのボディー・ガードに雇われ、取り引き現場での襲撃でロメオの危機を救う。実はロメオはシンジケートのボスで、エフレン・レイエス演じるロメオの右腕の幹部が裏切ってロメオを殺し、唯一の目撃者となったレイマートはリカルド・セペダとマンジョー・デル・ムンド演じる警察に取り調べをうける。ところがザンドロ・ザモラ演じる上司の警官がエフレンとグルだったため、レイマートの隠れ家が狙われる。レイマートはセリーナ・コルテス演じるバー・ダンサーの恋人の元へ逃げるが、ＴＶのニュースでレイマートの手配を知ったビアンカ・ラプス演じるダンサー仲間がパトリック・グスマン演じるボーイ・フレンドの警官にチクる。アメリカ留学中のジェッサ・サラゴサ演じるロメオの娘が帰国し、レイマートがすべてを説明のうえ、一緒にザンドロに会うと、強引につかまりそうになる。正義を訴えたリカルドが逮捕され、護送中に脱走。ザンドロはパトリックを使ってセリーナを呼びだし、拷問のすえにセリーナとパトリックを殺す。味方だと信じていたエフレンにジェッサが連絡を入れたため、エフレン一味がやってきてマンジョーを始末のあと、ジェッサを拉致する。レイマートとリカルドが救出に向かい、クライマックスの対決を迎える。
　途中、バスの廃車置き場でのスタントを駆使によるカー・アクションと、ラストの五階くらいからタイヤに飛び降りるアクション、レイマートとエフレンの早撃ち比べになるスロー・モーションなどが見せ場をつくり、ペペ・マルコスらしいテンポのよさであきることがない。でも冒頭の工事現場でのケンカや、バーでのトラブルによる殴り合いがレイマートのキャラクターに同化を弱め、あまり共感できないうえ、クホルが中盤から姿を消す構成もイマイチで、ヘンリー・ナドンの脚本に粗が目立つ。全体的にこんなもんでしょ、の枠をでないのではないか。
　女優陣だとセリーナが色っぽく、バーのステージでゴールドの布を巻いて登場し、布をとって黒いハイレグ・ビキニで挑発光線を放つ。楽屋ではそのビキニのお尻を突きだながらローブを着る。ただしセックスはハダカの背中をみせるのみにとどまり、拷問で服を破られるときにオッパイが隠れ、しかも首に大嫌いな刺青を入れているのがわかって相当に減点。セリーナの次のダンサーもハイレグがすごく、ビアンカかと思ったが、残念ながら違い、ビアンカはただいるだけの役に終始する。とにかく本来は大ファンのジェッサを期待の作品だけに、その魅力が輝けば文句はないのだが、レイマートとキスを交わすのみでベッド・シーンを含まずにアレレ。
　マイナス評価の多い内容だ。