86年：アルトリウム・フィルム・プロダクションズ
監督：ジェット・Ｃ・エスピリツ
主演：マーク・ヒル
ラウル・アラゴン
クリスティナ・クリソル
リズ・アリンドガン
リト・アンスレス
ディック・イズラエル
ロベルト・タラビス
ロニー・ヴァリエ
モン・ゴディス
ジミー・レイエス
モーリン・マウリショ
エステラ・エストラダ・２世
フィリピンのセクシー作としてはめずらしく、かつてヘアー部分の修正を加えて日本で劇場公開された作品。思えばフィリピンのほうが日本より性表現が進んでいたことになる。
リズ・アリンドガン、クリスティナ・クリソルに、ゲストのモーリン・マウリショとエステラ・エストラダ・２世の顔合わせが興奮を予感させる。
ジェット・Ｃ・エスピリツとジェリー・ティラソナの脚本によるジェット・Ｃ・エスピリツの演出は女性の転落ドラマにして社会性を欠き、サスペンスの要素を盛りこむ。
貧しい漁村に暮らす若い女性のエデン（リズ・アリンドガン）は近所の猛者（ディック・イズラエル）に犯されるが、それはたいして関係なく、母（ナティ・サンチャゴ）がとめるのも聞かず、恋人と別れ、贅沢な暮らしを夢みてマニラへとでる。自分を誘った女性エージェントの話はウソで、売春宿で働かされるも、初めての客の太ったオヤジを殺したか、重傷にしたかで逃げる。その事件の結末はあいまいなまま、地方の農園主のフェルナンド（ラウル・アラゴン）に救われる。フェルナンドの農場へきてみれば、愛人のアナベル（クリスティナ・クリソル）がいるも、親戚と紹介される。フェルナンドは次々と愛人を囲っては、あきると労働者たちの慰みにと払いさげている。労働者の中には訳ありげなネストル（マーク・ヒル）が際だち、入浴中のエデンが毒ヘビにかまれそうなのを助けるが、エデンのハダカをみたとフェルナンドの嫉妬を買う。実はネストルはおたずねもので、警察が捜査にやってくる。労働者たちへ払いさげになったエデンは、お互いに引かれ合っていたネストルと逃げる。その過程で故郷を捨てた自分を後悔し、ネストルとの新生活を夢みるも、フェルナンドが賞金をかけたので部下のウルバノ（ロベルト・タラビス）などが追っ手に向かい、ついにネストルが殺される。一方で新しい愛人（モーリン・マウリショ）とセックス中にフェルナンドはアナベルに撃たれる。
漁村の暮らしぶりでダイナマイト・フィッシングがおこなわれ、恋人が傷つくあたりは、さほどこの漁法の非難にならず、ネオンの輝く都会の売春像にはさしたる描写が欠如だが、ビニール・ハウスや山中の農作業に、収穫のようす、採りいれた実の天日干しなどは、それなりの興味をそそる。エデンとネストルが田舎街まで逃亡し、そこのミサにまぎれて隠れ、エデンが尼僧のふりをし、ネストルとウルバノたちとの銃撃戦に教会の鐘をダブさせる宗教っぽさがフィリピンを反映する。
とにかく見せ場はリズ・アリンドガンのヌードにつきる。いきなり開巻から海岸で全裸になり、オッパイやお尻のみならず、陰毛もバッチリなうえ、相手の男もチンポを丸だしでセックスをはじめ、マンコのあたりをなめられる。全裸に白いワンピースをはおると、乳首のスケるのがなまめかしい。燈台で猛者のレイプは乳首の露出のみながら、都会へでる前の想い出と障害者になった恋人に昼間の屋外で身体をあげるとき、全裸でオッパイやお尻、陰毛をみせる。都会へでたあとは着がえでパンティーのアップだけだが、農園へやってくるや、ワンピースのパンチラに続き、シャワーから全裸でフェルナンドにタオルをうけとる際のオッパイや、労働者たちののぞくフェルナンドとのセックスはイマイチでも、全裸で座る横からのオッパイ、アナベルとネストルとのお忍びセックスとかけ合せのフェルナンドとのセックスは、やはりイマイチでも、毒ヘビがいたのをネストルが退治の浴室で風呂に入り、オッパイがポロリなうえ、バス・タブからあがってみれば真っ裸じゃなくてパンティーをはいていて、濡れたパンティーがお尻に貼りつき、くいこむのが鼻息をかきたてる。ネストルと逃避行では白いワンピースが池で濡れるや、スケ乳首になるうえ、ワンピースのうしろが破れ、濡れたパンティーをモロに走る。滝のある池へたどりつくと全裸で泳ぎ、乳首や陰毛が浮かびあがり、ネストルのところへ全裸でくるお尻のアップや、オッパイと陰毛が大胆すぎる。池の中のセックスはオッパイに陰毛、お尻が水面からうかがえる。丘にあがってのセックスでもオッパイが全開にくわえ、さらに破れたワンピースでパンティーを丸だしのままに逃げたあと、追っ手の労働者のひとりに抱かれるセックスでお尻とオッパイ、陰毛をみせる。Ｙシャツに着がえたものの、まだパンティーがチラついている。
アナベルとのとっくみ合いのケンカで水たまりに落ち、さほど二人とも泥レス状態にならないのと、労働者たちに払いさげられてのもてあそびで、ワンピースをまくってのパンティー露出のみなのが不満かな。
クリスティナ・クリソルはフェルナンドとのセックスと、ネストルとのセックスでオッパイをだし、フェルナンドが新しい愛人と抱き合っているところへ「３Ｐしましょ」とあらわれるのが全裸で、アヌスがみえそうなお尻の超ドップや、形のよい乳首の誘惑がさすが。
モーリン・マウリショはフェルナンドの新しい愛人を演じ、座位のセックスでオッパイとお尻、陰毛がみごとな全裸で迫り、フェルナンドが撃たれた横でオッパイを揺らせている。
エルテラ・エストラダ・２世は先に払いさげになるフェルナンドの元愛人を演じ、労働者たちに全裸にむかれ、オッパイ、お尻、陰毛を隠しても隠せない素っ裸でなぶりものにされる。
とにかくリズ・アリンドガンのファンにはたまらないエロス作だが、大好きなモーリン・マウリショの陰毛まであきらかな全裸もプラスで、実に嬉しい限り。イケました。
※ この作品は『ＮＩＥＳスペシャル 秘められた悦楽』の邦題で１９８６年９月に日本で劇場公開された。ただしタガログ語のオリジナルじゃなく英語のふきかえ版なので、エデンをイードゥンと発音している。これだとちょっと、日本語ふきかえでも同じだったんじゃないかとの気がしてくる。また本作の紹介文や批評のほとんどがエデンの役をクリチナ・クリソル、またはクリスティーナ・クリソールと記しているが、リズ・アリンドガン（タガログふうだとリス・アリンドハン）の間違いになる。
