ＤＯＢＯＬ　ＤＲＩＢＯＬ
　
(92)年：リーガル・フィルムズ
監督：トニー・クルース
主演：マリセル・ソリアノ
　　　 アルヴィン・パトリモニオ
　　　 アイサ・セゲラ
　　　 アンジョー・イリアーナ
　　　 ジャニン・バレド
　　　 マプア・カルディナルズ
　フィリピン人はバスケット・ボール好きだから、スポーツ映画の題材にとるのは当然のなりゆき。ここでは男女入れ替わり劇のファンタジー色を混ぜている。
　長身のアルヴィン・パトリモニオが人気プレーヤーを演じ、本物のプロ選手かどうかは不明。ジャニン・バレド演じる恋人が八百長をもちかけるも断わり、自らの活躍で試合に勝つ。怒ったジャニンがロッカー・ルームでシャワー中のアルヴィンを撃つ。翌朝、マリセル・ソリアノ演じる女性が起床すると、心と精神がアルヴィンに変わっているのに気がつく。ノノン・デ・アンドレス演じる隣人が怪しむのをかわし、ジャニンを訪ねて何とか自分はアルヴィンだとわからせる。犯行を否認のジャニンによって女性服に改造のあと、アイサ・セゲラ演じるませた娘と一緒に、田舎から双子のアルヴィンがでてくる。お人好しで商売がうまくいかないアルヴィンをマリセルがアンジョー・イリアーナ演じるマネージャーのもとへ連れていくや、アンジョーが「ボクのスターが帰ってきた」と歓喜する。バスケットのできないアルヴィンをマリセルが指導し、短期間で上達がフィクションゆえん。ジョジ・イスラ演じるコーチに代わり、マリセルがコーチにつくというと、ティームのメンバーがあきれる。アルヴィンの出現にジャニンが驚き、子どもの誘拐を手下に指示。マリセルとアイサが連れ去られたと同時に試合開始で、アルヴィンとアンジョーが救出に向かう。ジャニンをのしてタクシーで試合会場をめざせば、渋滞でなかなか進まない。途中でおりて走り、やっと到着してみると、試合は圧倒的に不利な状況。アルヴィンが加わってグイグイ点差をちぢめ、ラスト・シュートのありがちなスロー・モーションによる、入るかどうかのサスペンスのすえ、逆転勝ちを決める。マリセルは女性の肉体の自分を悟り、アルヴィンと結ばれる。
　ポイントはマリセルのコメディエンヌぶりで、女性だとわかった朝、鏡に映った顔をみてのあわてぶりが『転校生』の小林聡美を思わせる。サンドバッグを叩いたり、男まさりの演技も同様。チャップリンばりのダブダブのズボンは、実際にチャップリンを意識においたかもしれない。またパジャマやズボンがずり落ちて男もののパンツがみえ、お尻にフィット・タイプじゃないも、下着の露出に唖然。アルヴィンがビリヤード対決を売られたのを受けてたち、ワン・ショットでいくつか沈めるから、けっこううまいのではとも想像させる。
　アイサのこましゃくれた雰囲気が小気味よく、アルヴィンとのデュエットで歌が入り、軽い娯楽作の要素を形づくる。
　まあ、こんなもの。
　とくに目をみはったのはジャニンのセクシーさに尽き、ロッカー・ルームへ現われる際の超ミニスカ・ボディコンや、ショッピングでのワンピースで魅惑の長い脚を強調してそそり、マリセルがやってくるときはちょうど入浴中。バス・タオルを巻いて浴槽をでるボディーが色っぽい。そしてハイライトはプールにおける黒いビキニにとどめを刺し、水からあがると濡れたハイレグの紐パンティーがお尻にピタピタと貼りつき、前かがみの姿勢でのヒップラインや紐なしブラに浮かぶバストの谷間に視線釘づけ。
　ジャニンの水着だけでみたかいがあったとの満足感が広がる。