ＤＡＬＡＷ
（訪問）
　
09年：ピクセル８・エンターテインメント
監督：ホヴェン・タン （ホヴェン・ムナル・タン）
主演：カトリナ・ハリリ
　　　 クリステル・フルガー
　　　 トントン・グチェレス
　　　 グライデル・メルカド
　　　 マテット・デ・レオン
　　　 アニータ・リンダ
　　　 モン・コンフィアド
　　　 デクスター・ドリア
　　　 クリスティン・パトリモニオ
　ホヴェン・Ｍ・タンのディジタルによるホラーで、カトリナ・ハリリの主演に注目する。
　内容は単純になり、スクリプト・ライターのラアルニ（カトリナ）がネタ探しで幽霊のウワサが起こったカヴィテの町を訪れ、そこで取材を進めるうちに幽霊につかれるという、それだけの話。女の子のエステラ（クリステル・フルガー）が幽霊に変わった原因に家庭不和が描かれる。
　精神に異常が生じたラアルニを姉（マテット・デ・レオン）が看病し、ラアルニが撮影のＤＶテープをみはじめてドラマに入る。宿泊先のおばあちゃん（アニータ・リンダ）にインタビューで二重人格だったエステラの紹介や、父（トントン・グチェレス）に嫌われた家族環境がでてくる。妻のクレオ（グライデル・メルカド）が近所のアマド（モン・コンフィアド）と不倫を怒り、父が殴ったときの事故でクレオが亡くなる。エステラを部屋に閉じこめ、クレオの霊をみた父が首吊り自殺。ちょうど初潮で腹痛のエステラが部屋からでられずに中で絶命。エステラを知る男の子（バスティ・アルカンセス）や女の子（カトリナ・“ホピア”・レガスピ）、隣人のおばさんやおじさんにインタビューを進めるも、おばあちゃんが占い師（デクスター・ドリア）の鑑定結果でラアルニの仕事を心配する。
　エステラが死の前に初潮の血で壁に人間ふたりの簡単な絵を描きながら「父ちゃん、父ちゃん」とつぶやくのがポイント。いよいよラアルニがエステラの霊をみるようになり、血の絵を描きながらエステラの霊が「父ちゃん」といっている。別の村人のおばさんをインタビューで撮影中に霊が入り、それを確かめる再生を霊がうしろでながめるなどあって、ラアルニにメンスがくる。アマドにインタビューでクレオが夫を嫌うも、娘のエステラを愛していたとわかり、さらに占い師のタロット・カードが不吉な予言。眠るラアルニの横にふたたび絵を描くエステラの霊があらわれ、別のおじさんの村人にインタビューのあと、おばあちゃんの不安をよそにラアルニがエステラの亡くなった家の訪問を決意。問題の家でエステラと父の霊に迫られるや、占い師のタロット・カードに死がでる。
　ＤＶテープの内容にラアルニの姉が涙するも、ラアルニはメンスの血でエステラのと同じ絵を描きながら「父ちゃん、父ちゃん」と泣く。
　エステラの霊はおばあちゃんや占い師にもたたり、別の女の子（マラ・モンテス）まで呪う。
　ホヴェン・タンはエステラが生きた鳥を握りつぶして殺害の異常行動でゆがんだ性格を示し、おばあちゃんの眠るベッドの下をエステラの霊がはうのに恐怖を与える。でもおばあちゃんのひたいに血で絵を描くのはかえってシラけ、葬式で棺桶の下からのぞくなどの霊の出現の多用は効果がだんだんと薄まる。エステラの死体の発見に悪臭がただよい、葬式にゴシップ好きのおばさんがふたりいる現実感はよいも、各インタビューに盛りこんだユーモアによるコメディー要素の導入はセンスが冴えない。占い師に霊がでるとき、停電でろうそくを灯した幻想的な雰囲気がまずまずなのは、撮影担当のロミー・ヴィトゥグの功績。最後にオマケで撮影現場のようすが入り、トントン・グチェレスとグライデル・メルカドのやりとりの部分を三回撮ったショットの中で霊の映るのがあったとの本当っぽさを強調のアイディアをプラスする。
　まあ効果音でこけおどしのホヴェン・タンの演出は平凡ながら、同じような低予算のホラーの小品だと、アメリカ合衆国製の恐がらせる姿勢の安易なダメ映画と比べて、ずっと評価にたるといえる。
　それでカトリナ・ハリリの魅力はどうかだが、ナプキンを貼ったパンティーをはくシチュエーションが二回あり、二度目は赤いブラで前かがみのかっこうをとってのバストの谷間がくっきりに興奮をくれる。一回目はシャワー・シーンが鼻血を誘い、背中のみの露出かと思ったが、つま先から脚をティルト・アップのショットで太腿まできて、どうせお尻の寸前でカットと予想したが、お尻の下の割れはじめがチョロっとうかがえて生つばゴクリ。霊がついて泣くのを姉がなだめるときの、バストの谷間がくっきりの衣装も色っぽい。
　美人のカトリナの前だとマテット・デ・レオンの存在はどうでもよく、太めが明らかもマイナスだが、黒いピタピタのジーンズが視線を引きつける。マラ・モンテスは『Ｔ２』に出演のマラ・シュニットカと同一人物のようで、せっかくベッドにいるのだから、せめて下着の披露がほしかったところ。
　あとクリスティン・パトリモニオこと、テニス・プレーヤーのアナ・クリスティン・パトリモニオがデビューし、彼女はバスケット・ボールのプロ選手のアルヴィン・パトリモニオの娘。おばあちゃんに村の女の子が近づいて驚かせ、直後におばあちゃんに霊が襲うシーンで、女の子の父親役にアルヴィンも顔をみせる。クリスティンはラアルニの電話報告をうける友人役で二回登場し、短パンで階段に座るポーズでの太腿がおいしそう。顔もけっこうかわいく、彼女はプライヴェートで撮影のビキニ写真をネットで公開しているが、パンティが紐タイプの大胆なものなので下半身にビンビンの刺激をもらっただけに、もし芸能活動を本格化するなら、映画でも水着の公開をのぞんでやまない。