ＤＡＬＡＧＩＮＤＩＮＧ
（挑発目的による乙女の誇張したヒップの動き）
　
02年：レガシー・フィルムズ／ボーイ・セセン・プロダクション
監督：マイク・レロン・マキリン
主演：ニーナ・ロペス
　　　 エリザベット・オロペッザ
　　　 ハリーナ・ペレス
　　　 エディー・グチェレス
　　　 チャンダ・ロメロ
　　　 マルクス・マドリガル
　　　 カルロス・モラレス
　かなり行き当たりバッタリというか、相当にいい加減というか、脳ミソのつかったあとがうかがえない作品。でもニーナ・ロペスとハリーナ・ペレスの共演だけに無視できない。
　ニーナ演じるのは女学生で、エリザベット・オロペッザ演じる母が不倫で生んだ娘。学校ではマルクス・マドリガル演じる同級生が片思いしている。エリザベットは中年の熟女ながら水商売につとめ、たまたま店でカルロス・モラレス演じる旧友と出会う。カルロスが家へ転がりこんで、当然ながらニーナに食指を伸ばし、三角関係の愛憎劇かなと予想も、カルロスがニーナを商品に売春ビジネスを開始がメイン・ストーリー。
　ニーナへあてがう最初の客がアラブっぽい顔だちで興味をそそる。「ヴェリー・スペシャルだ」とカルロスが十万ペソ要求がすごい金額。隠しカメラでカルロスはセックスを撮影で脅迫もうまくいかず、もう一度ニーナを紹介。今度は強盗の待ち伏せによってカネを奪われる。
　一方でエリザベットの店にはハリーナ演じるダンサーがいて、カルロスと意気投合。エリザベットからカネをせびってカルロスがハリーナとイチャつき、いかにもヒモ男。ハリーナがエディー・グチェレス演じる知事と寝ると、カルロスがニーナをエディーにも斡旋。盗撮ヴィデオでゆするも、あっさりカルロスが殺される。しかもエリザベット宅があらされ、問題のヴィデオ・テープが盗まれたため、エリザベットが激怒。ニーナをエディーがレイプしたと訴え、裁判劇へ…
　との展開で、マルクスが法廷へ入るニーナをながめるとはいえ、ほかの女子同級生とこじれたわりには、まったくドラマへからんでこないのが安易な設定。エディーが選挙を控え、オレステス・オヘダ演じる対抗候補の陣営があれこれ画策に、やはり殺人や裁判へかかわらないのは、手抜きと指摘せざるをえない。ハリーナとエリザベットの間にもめごとが起こらず、エディーとハリーナの情事に必然性を持たない点も、いやはや、あきれるほどに適当。カルロスがニーナに手をつけたと知り、エリザベットが怒る心理のおざなりにいたっては、学芸会レヴェルと嫌になる。
　チャンダ・ロメロ演じる女性弁護士はさすがに貫禄の演技だが、エディー側の弁護士がロクに活躍しないためにニーナが偽証でうろたえず、簡単にエディーへ有罪判決は、裁判官がソル・カレオン演じる女性だから？　との皮肉がもたげる。「上告する」との台詞でいきなり終わり、ホント中途半端にもほどがある。
　まあ、ニーナの脱ぎっぷりが大胆なら、話がダメでも満足のいくところ。こちらもなぜ？！！　と疑問をぶつけたいくらい中途半端なサーヴィスぶり。起床後、シャワーを浴びるも、オッパイのみえないアングルにアレレ。パンティーをはいたお尻のアップはキュートかな。エリザベットとカルロスのセックスを目撃でうなされる際にスリップからパンティーがのぞき、ドキッとさせるのみ。またもカルロスに挑発を受けるとき、目隠しで氷を肌にあてられたにもかかわらず、オッパイをださずじまいじゃないか。客に処女を奪われるセックス、エディーとなかなか愛撫に進まず、ベッドで正座の精神統一が長く、盗撮カメラの先でカルロスがイラつくも、やっと抱っこになるセックス、ともにオッパイをみせない往生際の悪さには、ただただムカムカ。エディーをおどすヴィデオ内の映像では、乳首がアップながらも顔が映らず、ニーナ本人でないと丸わかり。今さらニーナの露出を抑えた意図を真剣に問いただしたくなる。
　もっともハリーナの誘惑が、すべてを補って余りある。ダンス・シーンが二回登場し、どちらも超ハイレグの光沢ビキニに生つばゴックン。Ｔバックだから、紐がお尻に食いこんでいる。ブラをはずすや、首からかけたレイで乳首が隠れるも、エディーとの逢い引きで、まず入浴で気分を高め、バス・タブからあがるポーズでの全裸が実にきわどいこと。セックスを始めるや、もみがいのありそうな乳房に、しゃぶりつきたい乳首がバッチリ。カルロスとは店のＶＩＰルームでセックスし、光沢ビキニのブラをはずしてオッパイがポロリ。弾力のありそうな乳房と、上向き乳首のアップに声を失う。二回目はホテルでもだえ、たっぷりと揺れるオッパイを堪能させる。ウェストが太くてプロポーションはイマイチながら、ハリーナ、素晴らしい。
　エリザベットはカルロスとの添い寝やセックスで、下着のままだった。

※　２００４年３月４日、ハリーナが営業先のレガスピへ向かう途中、自動車事故で死亡しました。同行のダンナ・ガルセルも重傷。やれ「いまひとつタイプじゃない」などいろいろと文句をのべてきたものの、実は大ファンでした。あの迫力ボディーを二度とおがめないとなると、こみあげてくるさみしさを抑えきれません。翌日の朝、ニュースを知るや、ショックでしばらく仕事が手につかなかったほど。ハリーナ・ペレス（本名：ヴァネッサ・ウリ）、享年23歳。その魅惑の肉体は衰えることなく映像に記録され、脳裏の中で永遠に。