ＣＯＤＥ　ＮＡＭＥ　：　ＰＡＬＡＢＡＮ
（コードネームは組織戦）
　
(97)年：タウルス・フィルムズ
監督：“ジエ”
主演：マイキー・ヴィリアヌエヴァ
　　　 ローレンス・デーヴィッド
　　　 エルウィン・モンテス
　　　 ジョナー・アルダマ
　　　 ヴィク・サントス
　　　 アイヴィー・イシドロ
　　　 シャンナ・トレス
　　　 パトリシア・ポブラドル
　　　 ロベルト・マルティン
　誘拐された人質を救出するため、選ばれた女囚たちが敵のアジトへと向かう物語で、どことなく『特攻大作戦』を連想させる。男くさいメンツによるあのハード・アクションと違い、色気ムンムンのギャルたちとのメンバー構成が嬉しく、ひょっとするとシリオ・Ｈ・サンチャゴあたりが監督のＣ級エロティック・アクションに下敷きとなった作品があるかもしれない。
　まずはプールで水着の女性がスライダーを滑るのがファースト・ショットで、オッと視線を奪うも、すぐに子どもとわかる。まったく“ジエ”（おそらくロヘリオ・“ジエ”・バルエロのことだと思う）監督はロリコンか!?
　ヴィク・サントスがボスを演じるゲリラに子どもたちの母親が誘拐され、ノノン・タルヴォ演じる隊長の命令で、ローレンス・デーヴィッド演じる士官がゲリラ部隊を編成する展開に。マイキー・ヴィリアヌエヴァ、ジョナー・アルダマ、アイヴィー・イシドロ、シャンナ・トレス、パトリシア・ポブラドルの五名が演じるメンバーたちがいかに逮捕にいたったかを紹介する各人のエピソードでは、麻薬を売るダンサーだった設定のジョナーが、黒い光沢ビニールのホット・パンツを下半身にピタッとフィットさせ、お尻を突きだして踊るステージにビンビン。
　特訓が始まると、当然、女たちは対立し、ジョナーとシャンナがぬかるみで殴り合っての泥レス状態でプロポーションを浮きあがらせるのにウハウハ。あとのクライマックスでジョナーはシャンナを助けようとして撃たれ、感謝のシャンナとともに息を引きとるという女同士の友情を強調の最期を迎えるから、わかりやすいドラマになっている。
　ローレンスにホレるものがでるのもパターンといえ、とくにシャンナが誘惑。シャワーでショーツ一枚のトップレスになり、シャンナはただ一人、乳首モロだしを披露するも、ちょっとブスっぽいのが惜しい。途中、リゾートのプールで泳いだり、川の流れで水浴びのシーンがはさまり、全員がＴシャツをヌレヌレに、乳首を浮かべてピタピタ・ボディーの堪能をくれるも、シャンナだけがくっきり中身ミセミセで、確かに頑張っている点はよろしい。
　正直なところ二線級の配役で、マイキー以外、これといった女優がいないのは本当のポイント。そのマイキーも、よくみれば容貌がイマイチと気がつくくらいだが、ローレンスに抱かれる夢の中で、乳首スケスケのバストはさすがに刺激ゾクゾクだった。
　とにかくエルウィン・モンテス演じる協力者を得て敵地へ侵入し、ドンパチとなるアクションにスケールは期待しないものの、アイディアに乏しく、ローレンスとマイキー以外が亡くなる救出隊の犠牲も、もう少しマシな死にかたにしてあげなきゃ、と落胆が走る。
　平凡なできだといわざるをえない。
　なおバナウエが舞台だから、ライス・テラスやイフガオ族の盛りこみに観光要素があった。