（コードネームは稲妻／エロ）
98年：リーガル・エンターテインメント
監督：エフレン・Ｃ・ピニョン
主演：モンソール・デル・ロサリオ
アラ・ミナ
チャック・ペレス
ベルナルド・ボニン
ルエル・ヴェルナル
マンディー・オチョア
ビン・ダヴァオ
ジョルジア・オルテガ
こちらが撃つ弾は敵に当たるけど、敵が撃つ弾はこちらに当たらないという銃撃戦を繰り広げるアクション映画は、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の諸作品など、バカバカしいのひと言につきる。でも小気味よい展開であきさせずにみせてくれれば、そのバカバカしさをかえって楽しめることになる。予算がないぶんだけスケールは落ちるものの、Ｂ級なりの意気ごみが感じられ、ハリウッドの同種のものよりはずっと楽しめる作品である。これにはエフレン・Ｃ・ピニョン監督による、セリフのやりとりでクロース・アップを切り返すシーンなど、単調におちいるカット割はあるものの、観客を楽しませようとの意図が全編に反映し、プラスに作用がよかったのだろう。悪徳政治家の闇ビジネスを背景に置くとはいえ、あくまでシチュエーションに使っているだけで、つまらないテーマ性や社会性を持ちこまない点がよい。
また二つのシンジケートをめぐる物語で、登場人物のほとんどが、主人公を含めて悪人という設定を高く買いたい。悪人には悪人同士の仁義があるわけで、これを日本のヤクザ映画のようにねちっこくならず、クールに描くから受け入れがすんなりいく。モンソール・デル・ロサリオ演じる爆弾のプロフェッショナルとの主人公が妻子を殺されるシーンで唯一しめっぽくなるが、あとの展開で執念の復讐魔に変わらないからこそ、気楽にみることができるといえる。
それにアラ・ミナがプロの犯罪者の一人を演じるから、全編に彼女の魅力が大爆発。他のすべての要素を完全に食っている。冒頭、ヒット・マンを撃ち殺すときの銃をかまえたカットで、早くもトゲのある女のカッコよさを伝え、どんなスタイルもバッチリ決める女優だなあ、とあらためてうっとり。もちろんエフレン監督の娯楽追求姿勢に応えたのか、ヌードも満開。さっそくモンソールを誘惑のシーンにおいて、ヨットの上にビキニ姿で現われて期待を高めたあと、いきなり全裸で横たわる。「ローションをぬって」の要求に、モンソールの手が背中にのび、そのあとお尻をモミモミ。個人的にアラのお尻は世界一だと思っているだけに、映画もまだ前半でよだれダラダラ状態。もーーーう、最高。ただしこのシーンでオッパイはずっと隠れたままだが、モンソールとのベッド・シーンに変わり、鏡の前に座るカットでいよいよ乳房満開。騎乗位でもだえるポーズではバス・タオルを巻き、一瞬、オイオイそれはないだろうと思わせるものの、すぐにピストン運動に合わせてパラリとはずれ、またも吸いつきたくなるような乳首が目の前に広がる。マッサージ嬢にバケるシーンでは脱がないままだし、敵のアジトにつかまったシーンでは全裸にひんむかれるぞと期待したのに、ほとんど露出なしで肩透かしだが、まだまだ見せ場は残っている。アラが自分のことをハメていたと気がついたモンソールが駆けつけるシーンで、なぜか偶然にも入浴中。しかもちゃんと石鹸の泡をボディーにしたたらせながら立ちあがり、うわー、モミモミしたくなるようなオッパイが…
興奮のしすぎで、死にそう。
リゾート・プールのシャワーを浴びるときにビキニが濡れてキュートなお尻に貼りついたり、ヨットの階段を降りてくるアングルで、スパッツに浮きあがるヒップラインがアップになるのもステキー。とどめは貯水池でのアクション・シーンの間、白いシャツとホット・パンツ姿から、水につかって乳房の形がバッチリおがめるうえ、乳首がスケそうになっているかっこうで、ドンパチなどどうでもよくなるじゃないか。ヌードが絶品なのは当然だが、大切な部分が隠れたセミ・ヌードまで、スッポンポンにも増して魅力的。
アラは最高！！！
愛してます、愛してます、愛してます、愛してます、愛してます、愛してます、愛してます、愛してます、愛してます、愛してます…
何度でも繰り返したい。
アラの前ではさすがのモンソールもかすみがちながら、それでも得意のうしろまわし蹴りをしっかり決めて面目躍如。ライヴァルのチャック・ペレスも頑張っていて、男の世界もまずまず描けている。
もっとも細部にボロが目立ち、日本料理店のシーンは、店名の漢字らしき文字が何と書いてあるのかさっぱりわからないし、ハリウッド映画によくありがちなムチャクチャさ。日本刀をとってからの殺陣が納得できるから、許せる範囲内だが…
００７のように新兵器を紹介のシーンが登場し、いずれもトランプやジュースのパックを細工のチャッチさ。それがフィリピンっぽくっていいんじゃなか、とも感じるが…
他にも人物の動きが不自然で編集がヘタだったり、余計なものが写ってしまう注意不足なシーンがあったり、と減点の対象をいっぱい指摘できるのは事実。
まあ、ハデな爆破シーンを展開し、一応の合格点に達したのは間違いないところ。アラのスッポンポンのサーヴィス精神を考慮すれば、お気に入りの一本に加えたい作品である。
