ＣＡＳＡＶＥＲＤＥ
（汚い家）
　
98年：グッド・ハーヴェスト・プロダクションズ
監督：ジョーイ・ロメロ
主演：イネス・ヴェネラション
　　 　トントン・グチェレス
　　　 ロイ・ロドリゴ
　　　 アリッサ・アルヴァレス
　　　 ジェフリー・ゴンサレス
　　　 イダ・マンザノ
　パンパンガの火山灰で荒廃の大地を四駆が走る。ちょっとしたサスペンスを含む出だしである。
　泥んこ女子レスリングを開催のバーに四駆は到着し、砂漠の中のオアシスみたいな村に店のあるのが興味深い。カーサヴェルデと名づけられたこのバー＆レストラン兼ホテルのオーナーをトントン・グチェレスが演じ、四駆でやってきたロイ・ロドリゴ演じる人物と親友の設定。しかもロイが連れてきたイネス・ヴェネラション演じる恋人は、かつてトントンとできていた過去を持ち、先の人間関係の展開に期待させる。
　トントンにはイダ・マンザノ演じる婚約者がいて、現地の貧しい人たちを支える慈善事業を行っている。イネスへの欲望が再燃のトントンは、なんとか振り切ろうと努力も抵抗できず、ついに迫る。イネスはいったん帰ろうと動くものの、やっぱりトントンの元へ。これにアリッサ・アルヴァレス演じるカーサヴェルデの女子従業員もトントンのことが好きで、アリッサにほれているジェフリー・ゴンサレス演じる男子従業員が嫉妬のエピソードがからむ。
　ロイはパンパンガの再開発プランを実行に移す命令を受けているのだが、その設計図をイダがみてしまい、自分たちの村がダム建設によって消滅と知って猛抗議。トントンはロイとケンカになり、イダの煽動によって反対デモが起こるや、ロイはヘリコプターで脱出する。このときイネスは村にとどまるのか、ヘリに乗るのか、といった内容で、とにかくテンポが悪くてたるい印象。最初に期待させただけの緊迫感に乏しく、ジョーイ・ロメロ監督にすれば凡作といわざるをえない。
　南洋風のそそる魅力を放つイネス、キスしたくなるような美人のイダ、やんちゃなイメージが引きつけるアリッサと、大好きな三女優の共演はそこそこ満足をくれるが、それほど大胆に脱いでない印象。プールへ遊びに行くシーンがあって、イネスの花柄ビキニのパンティーが陰毛のあたりに布をあてただけの、横が紐になったほとんど露出同然のタイプなのは思わずビンビンビンだが、トントンとのラヴ・シーンでは肌を隠したまま。ロイとのラヴ・シーンでも黒いパンティーを食いこませたポーズや、擦りガラス越しにぼやけた全裸しかみせず、ちゃんとヌードを披露してよと地団駄を踏む。黒や緑のピタパンから浮きでるプロポーションは、いつもながらのナイスなイネスなのに。
　イダはプールでの黒いワンピース水着が驚くほどのハイレグで、きっと陰毛を剃ったんだろうなあと想像させるフェロモンがムンムンに伝わってくるうえ、お尻丸みえでベッドに寝ころんでいるポーズもあって、こちらは圧倒的な迫力。ただしトントンと廃墟でのセックス・シーンでオッパイがでる寸前にとめるのが不満だし、オレンジや白いピタパンからうかがうプロポーションが誘惑をくれるだけに、堂々のボディーの公開がほしかったなあとの惜しい思いを残す。
　アリッサはトントンに迫るときに上半身裸なのに、オッパイをみせないままなうえ、トントンへのあてつけでセクシー・ダンスをするシーンでボティコン・ミニはキュートなものの、いっさい脱がないうちに終わり、嵐になった外へ飛びだして濡れるシーンが続いても、結局、胸元がスケないから、もっとサーヴィスしてよー、という感じ。ジェフリーとセックスのあとにあたるシチュエーションでの翌朝も、ジェフリーのパンツ一丁のほうを強調だから、やめてくれー。
　なんてわけで、いろいろな意味でげっそりの作品だった。