ＣＡＭＰＵＳ　ＳＣＡＮＤＡＬ
　
98年：スコルピオン・フィルムズ
監督：ニール・タン
主演：ピエル・モレナ
　　 　パトリック・グスマン
　　 　レオ・ラバゴ
　　 　シモン・イバラ
　　 　ジャッキー・カスティリエホス
　　 　ジャッキー・ディアス
　　 　ピア・パウラ
　　 　ヘーゼル・エスピノサ
　　 　マルシアノ・Ｉ・バカラ
　荒れた学校を教師が立て直す題材は『暴力教室』など、かなり一般的かもしれないが、多くの場合は男性の熱血先生が登場するものだ。それがセクシーさを武器に女性が…　というのはあまり聞かない。にっかつロマン・ポルノの“女教師”シリーズなどにあるかもしれないが、ポルノはほとんどみていないのでわからない。
　いずれにしても舞台にとる学校は高校が多いような気がするも、ハイ・スクールでなくカレッジなのがフィリピンっぽい。それだけ精神的成長が遅い、ということではないが（失礼な）…
　不良たちがワイワイ騒いで妨害の授業風景など、ほとんど高校生のそれである。まっ、いいか。
　ピエル・モレナが女教師なのは期待できるうえ、ジャッキー・ディアス、ピア・パウラ、ヘーゼル・エスピノサが女学生とくれば、実際のところ四人のうち誰が教える側で、誰が教えられる側でもいいわけで、やってくれるキャストだなあと思う。
　ジャッキー・ディアス、ピア、ヘーゼルたちはブラだしの衣装や、パンティーがちょっとのぞいているミニなどで誘惑をくれて、体育のあとにシャワーを浴びるカットでヘーゼルはお尻丸みえだし、ジャッキーとピアはＴバックで立っていて、うしろ姿なものの、前にある鏡にヘーゼルも入れて三人とものオッパイが映っている。フリオ・ディアス演じる学校のオーナーの息子など、同級生の男子学生とのマリファナ・パーティーでは、ジャッキー・ディアスが半ケツになりそうな黒いボディコンで踊ったあと、フリオに抱かれるときにパンティー一枚で乳首までバッチリ露出させる。ヘーゼルも別の学生にブラをとられ、乳首がポロンとでるから、みごとなセクシー攻撃である。
　でも主役は当然ピエルなわけで、最初に赴任が決まったとき、医者としてミンダナオへ向かうシモン・イバラ演じる恋人としばらく別々に暮らすことを頼むシーンにおいて、さっそく全裸でセックス。ここは肝心の部分がうまく隠れてみえないぞ、と焦らされるのだが、ジャッキー・カスティレホス演じる同僚たちと一緒に住むや、部屋にいるかっこうがパンティー一枚のうえにスケスケのキャミで、しかも乳首がみえちゃってるじゃないか、と興奮もの。みごとな貫禄である。
　ベッドの上でシモンとのセックスを思いだし、一人自分で乳房をもむよだれもののシーンでも乳首みえキャミだし、身体をよじるときにパンティーがお尻に食いこむのがセクシーなうえ、ピエルに好意を抱いたパトリック・グスマン演じる教師が花をもって訪ねてきて、乳首をスケさせたまま会うのが大胆すぎる。まったくパトリックが冷静なのは説得力がないぞ、普通なら勃起するぞと感じるや、やっぱりキスからキャミを脱がされ、ソファでセックスになる。ピエルの巨乳がこれでもかといわんばかりに視界を圧倒してくるし、終わって全裸で立ちあがったうしろ姿のキュートなお尻をパンティーが包んでいき、そのお尻を画面に向かってつきだすポースにドキューン。
　ピエルはさして好みのタイプじゃないのだが、この作品では実に魅力的で、こんなにかわいかったっけ、と反省することしきり。監督のニール・タンの撮りかたがうまいのだろうか？
　またオバサン役の多いジャッキー・カスティリエホスが、部屋でブランコみたいにこぐ健康器具で汗を流していて、めずらしく色っぽい姿をみせてくれるのが嬉しい。
　映画はどうしょうもない学生たちからまともに相手にされなかったピエルが、セクシー作戦を考案し、オレンジと黒いミニスカ、白いミニスカにブーツ、黒いヘソだしパンツ・ルック、アニマル柄のミニなどで学生をとりこにする展開になる。授業中にわざとペンを落とすや、かがんで拾うときにパンティーがみえそうになるあたりが心憎い。男子学生のみならず、女子学生のほうがピエルに夢中なのは、レズじゃないだろうが、セクシーな人へのあこがれだろうか。
　女性じゃないから、よくわからないが…
　すぐにきっとレイプされるぞとの予感が走り、やっぱりそういうドラマに転じていく。
　レオが黒板に向かうピエルのうしろ姿をみながら、パンティー一枚にハイ・ソックスという妄想を抱くところが鼻血もの。チョークを動かすピエルの横乳がタプタプ揺れているではないか。
　定番の海水浴のシーンになると、おなじみビーチ・ヴァレーや、日光浴、浅瀬で戯れる光景でジャッキー・ディアス、ピア、ヘーゼルがビキニを披露してくれるものの、もはやピエルの前まではかすんでしまう。到着で車から降りるときの太めの身体にフィットしたシルヴァーのレオタードから過激なうえ、白いビキニにかわり、自分でボディーにオイルをぬるポーズがベロベロもの。そのあとヒップラインをくねらせながら海の中へと歩いていき、水に濡れるや、ワーッ、スススス、スケた。
　以前、日本でスケない白水着というのが流行した夏があったが、やっぱり白水着はスケないことには…
　レオがまた妄想を抱いて、水の中でピエルにキスし、抱きあげるイメージがでてくると、乳首がくっきり浮かびあがった白ブラに目が釘づけ。
　これでなくっちゃ。
　あと豊満すぎる乳房をほんのわずかの布でおおった黒い三角ブラの水着姿の披露もくれる。
　レオがレイプ　におよぶのは簡単に予想できるながら、暗い倉庫のようなところへ連れだされる部分がちょっと不自然。でも上半身ハダカにむかれ、暴行を受けるシーンがけっこうリアルに迫り、ダメ押し的なオッパイ全開のカットにまたも歓喜がおきる。
　それまではベリア・フロレスとルスティカ・カルピオ演じるオールド・ミスの教師の扱いなど、ベリアがスカートを落とされるのは余計だが、コメディー・タッチが勝っていたものの、ツメはマジに変貌する。立派な教育者然と登場のアマド・コルテス演じるオーナーや、マリッサ・デルガド（かつては美形だったのに太ったオバサンになったものだ）演じる夫人など、息子の犯罪を認めようとしないため、女学生たちを中心に抗議デモへ発展。不良だったはずの女学生たちが正義感になるあたりが、興味深いといえるかもしれない。やっぱりカッコいい同性へあこがれたということだろうか？
　ついに裁判に持ちこまれ、レオたちに有罪がくだされるものの、カレッジも取り壊しの判決がおりる。これじゃ、ピエルに味方をした女学生たちの卒業に、パトリックやジャッキー・カスティレホスたち教師の就職はどうなるの、と思うわけで、ちょっと意外な結末だった。
　結果的に荒れた学校を立て直さないあたりが、ユニークというべきか。
　駆けつけたシモンが、オッパイに暴行の跡があるピエルを抱くのを嫌がって愛が冷めてしまい、新たな赴任先をみつけたパトリックとバス・ターミナルでピエルが会うハッピー・エンドのエピローグがついているとはいえ、本当にこれでよかったのかなあという迷いが残るラストだといえよう。
　まあピエルのようなボディコン教師がいること事態が不自然なわけで、映画と割り切って、セックス・アピールのウハウハ感を満喫できたのだから、これでいいのだ。