ＢＵＴＡＳ　（ＬＯＯＰＨＯＬＥ）
（穴〔抜け穴〕）
　
09年：レオ・フィルムズ
監督：ボン・ラモス　（アレハンドロ・“ボン”・ラモス）
主演：アレン・ディソン
　　　 グウェン・ガルシ
　　　 マルコ・モラレス
　　　 メルセデス・カブラル
　ミステリー・タッチのエロティック作で、ビエン・オヘダと脚本を兼任のボン・ラモスの意欲がにじむ画面づくりながら、さほど感心しないでき。
　カメラマンのジェーク（アレン・ディゾン）が隣人の警官のヴィルゴ（マルコ・モラレス）と妻のマヤ（グウェン・ガルシ）が浮気していると感づき、あとをつける。郊外の廃墟となった屋敷で待てば、ヴィルゴとマヤがあらわれ、その情事の様子を屋根裏に潜んでのぞき、一眼レフのヴィデオ機能で撮影する。ジェークがピストルをもち、ヴィルゴもピストルをちらつかせ、なんとなく殺人の結末を予感させつつ、セックスに夢中のヴィルゴとマヤにジェークがピストルを向けるも、撃たずに立ち去れば銃声を聞き、マヤが屋敷の外へ飛びだしたときに銃声が響いたのに泣きじゃくる。
　誰が撃ったのかを謎のままに弁護士（ドディー・ディソン）の登場で内容を転じ、ジェークにパソコンで映像をみせると、ジェークののぞきとは別の視点から同じ浮気現場の再現がでてくる。わざと素人の映像っぽくズーム・レンズの安易な使用などで構図を乱したうえ、かなりピンボケを含ませるあたりが演出の狙いにピシャリとハマる。ジェークが撮った映像じゃないとの暗示で、ヴィルゴの妻（メルセデス・カブラル）が台所で料理や、バンカー・ボートで幼い息子を妻が抱くのをカメラがパンで戻ればヴィルゴが息子を抱いているなどのヴィルゴのプライヴェート映像につながり、弁護士がジェークにヴィルゴが副業で「ハメ撮りのスキャンダル映像をつくっていて、あなたの奥さんは犠牲者だった」と教える。ジェークがヴィルゴを撃った事実に殺人罪で告発されるが、実は…　との逆転は、いささかミエミエ。この語り口のまずさが評価を相当にさげる。
　もっともグウェン・ガルシの脱ぎっぷりに興奮が起きる。どちらかといえば後半のスキャンダル用に撮ったとされる映像のほうが大胆で、最初の無人の屋敷でセックスは脱がず、足首の刺青がわかってげんなりでも、あとのヴィデオの中ではワンピースからパンティーをぬきとられ、ワンピースの胸部をまくってオッパイをポロリ。セックスは半分ピンボケながら、終わってブラを直して乳房をつつみ、パンティーをはくリアルさに生つばゴクン。シーツをボディーに巻くかっこうに着がえでブラをとったうしろ姿は、パンティーを脱いだ素っ裸で前にかがみ、お尻の奥にオマンコがみえそうな瞬間にドッキリなのに、腰の左右の刺青にシラける。ジェークが全裸で歩くショットは、お尻の間にブラつくマルコ・モラレスのチンポが映ってゲーッ。ジェークののぞくヴィルゴとマヤの入浴はグウェンの乳首が中景にチラついたものの、ヴィデオの中では乳首が近景でおがめ、セックスになる。ジェークが天井の割れ目から盗み見をマヤが察し、ヴィルゴが天井を調べるサスペンスのあと、グウェンの妊娠告白を耳にジェークが驚き、横の部屋に誰かいるとの流れで、ジェークの目線とヴィルゴの目線の両方ともにとなりの忍びこみカップルのセックスをとらえる。マヤがのぞく目線を含むヴィルゴ目線でフェラチオのカップルはホモらしく、ジェーク目線の俯瞰で男（フロイラン・モレノ）にまたがる騎乗位の女装者（ディンキー・ティボン）はブラをつけ、お尻が丸だし。ヴィデオの中ではフェラチオで男のお尻が気持ち悪いほどのアップに迫る。「オカマだ」「オカマだ」とふざけてヴィルゴとマヤもフェラチオを楽しみ、ヴィルゴが安酒をボトルでラッパ飲みにマヤが「妊娠のチェックに影響する」と飲酒を拒むも、ビールで乾杯にヴィルゴが酔い、マヤがブラをつけたままなのに、ヴィルゴがパンツ一丁で陰毛をあらわに半ケツで騒いだうえ、マルコのアヌスのみえる寸前のポーズにまたもゲーッ。ヴィルゴとマヤのケンカにつながり、前半はいきなり怒るマヤにヴィルゴが謝っていたが、後半は夫のことでもめたとの原因がわかる。仲直りでワンピースを着るマヤの後半のショットで白いパンティーのグウェンの股間がそそり、蚊帳のシースルーの布にまみれてヴィルゴとマヤのセックスは前半のジェークが二人の気がつかないうちにピストルを向けるも撃たないとき、セックスのボディーのぼやけた状態のみだが、後半はパンティー一枚のマヤのトップレスでグウェンの乳首がバッチリにおがめ、全裸のヴィルゴがマヤを抱きはじめて蚊帳の布をかぶり、布をもってマヤが立ちあがると、前へ歩くのにグウェンが乳首を堂々に露出。大きめのオッパイでもプラプラと揺れない乳房の質感がみごと。前半のシーツをボディーに巻いて外へ飛びだしたマヤがシーツをはだけて全裸になるや、グウェンのオッパイをモロは鼻血誘発だったものの、後半のハメ撮りのカメラマンを発見でキレたマヤがパンツ一丁のヴィルゴのチンポを撃つ真相では、シーツをバストにあてただけでピストルをかまえるマヤを斜めうしろから撮るので、グウェンのお尻が全開状態なうえ、アップめでしばらくみせるサーヴィスに思わずイキそう。少年二人が携帯電話でスキャンダル映像を再生のエピローグでも、グウェンのオッパイがポロリのオマケがつく。
　ヴィルゴの妻が撮影のヴィルゴが全裸のままふざけるヴィデオ映像で、マルコがチンポをブラブラと隠さず、ラリって目がすわるや、さらにチンポをさらしっぱなしのヌードはピンボケなので男性器の凝視を避けられる。メルセデス・カブラルのハダカがないのは意外だし、残念かな。
　いずれにしてもグウェンの真っ裸で十分にカチカチを招く。これで刺青がなければ大ファンになったのに。