ＢＵＫＡＮＧ　ＢＩＢＩＧ
（口ぐせ）
　
02年：エル・ニーニョ・フィルムズ
監督：セザール・ＳＢ・アベーリア
主演：アヤ・メデル
　　　 イダ・マンザノ
　　　 フランシス・エンリケス
　　　 ジェフリー・ゴンサレス
　　　 シドニー・セゴヴィア
　　　 レンズ・デ・ヴェラ
　それはもう、まだこんな内容のものをつくっているのか、とあきれるほど安手のロマンス劇だが、アヤ・メデル主演だけに楽しめる。
　マリルー・ヴェル演じる母から「金持ちと結婚しろ」といつも念をおされる田舎町のウェイトレスがアヤの役どころ。美人だからモテるも、悪い虫がつかないように、しっかり母がガードしている。そこへジェフリー・ゴンザレス演じる市長の座を狙う有力者がいて、フランシス・エンリケス演じるその弟の事業家がやってきたときに口説かれ、あれよあれよという間に交際が成立。どこかフィリピンで日本人がチヤホヤされる図式に似てなくもない。
　シドニー・セゴヴィアが演じるアヤの親友が浮気性で、嫉妬の恋人に殺されると、シドニーがずっと関係を持った男のことを日記につづっていたため、それをアヤが警察にわたして犯人逮捕。でもジェフリーと不倫のセックスの事実がバレて、兄を窮地に追いこんだとフランシスがアヤを捨てる。すでに妊娠のアヤは絶望から自殺まで考えるながら、ジョゼフ・バルタザール演じるアヤにホレていた男に助けられる。カネはないけれどもすべての過去を受け入れて一緒になってくれたジョセフと結婚し、レンズ・デ・ヴェラ演じる男の子が生まれて幸福な日々に。ところが五年後、自分の息子がいると知ったフランシスが現れて「アメリカで教育を受けさせるから連れて行く」といいだす。
　どう考えてもアヤに理があるケースなのに、裁判でフランシスが勝つのだから、まったく親権もクソもないじゃないとあきれるが、はたして本当にアヤから息子が奪われてしまうのか…
　といった、ふた昔以上前にあったようなストーリーで、チンプな音楽による盛りあげ（録音がヘタ）を加えた表現方法も大時代的。
　マジで二十一世紀の作品かよ、とあきれ感が盛りあがる。
　でもアヤのセクシーさは全編に爆発。ショート・カットのヘアーが似合っていて、まず新鮮な印象を与え、フランシスとのファースト・デートの前に着がえるところでさっそくヌードを披露じゃありませんか。ガウンを脱ぐと紐Ｔバックの、はいていないも同然的な極小パンティー一枚に、よだれダラーン。揺れる乳房にも手を伸ばしてモミモミしたい欲望が起きてくる。川へ水泳にいくシーンではレインボーと白の二タイプのビキニで登場し、こぼれ落ちそうな胸の谷間がものすごい迫力。フランシスとのセックス・シーンは二回あり、ちょっと黒めの乳首まで、マジかよというくらいのアップに接写だから、ウワー、こりゃ吸いつけたら死んでもいいぞ、なんて興奮状態に陥る。フランシスにフラれてシャワーを浴びながら泣くときの、お尻に水がしたたっていく全裸にもビンビンが起きる。
　アヤ、大好きだよー。
　新人のシドニーだって負けていなくて、最初にジェフリーを誘惑のシーンでのソファに座って素っ裸で抱き合うポーズからアッと声をあげそう。そのあとのシャワーでのオッパイの露出もそそるが、水泳のシーンでは二種類の光沢ビキニをまとい、小さなブラで乳首を隠したほうが、丸みえよりもかえって想像力を刺激でカッカ燃えるのは、自分の好みの傾向か。二度目のセックスでもスッポンポンになるうえ、恋人とケンカのときの青いスケスケのランジェリーや、殺されるときの乳首とパンティーがスケた黒いランジェリーにもウハウハ。
　ただちょっとブスっぽいから、イマイチ減点である。
　イダ・マンザノがジェフリーの妻を演じていて、冒頭のほうにオッパイ全開のセックス・シーンが挿入され、こちらは美人だけに目がテンになる。
　あとアヤを捨てたフランシスが別の女性を愛撫のときの、相手役（キム・メンドーサ？）のオッパイも惜しげないバッチリぶりで、いやはやヌード攻撃のカウンター・パンチだ。
　スケベ人間にはホント嬉しい作品だといえよう。
　余談だが、アヤがフランシスから携帯電話を買ってもらい、母が結婚相手にいいなあと認識の一因となるが、実際、自分だってインドネシアとタイも含め、いったい今まで何台頼まれて買ったことか。あんなわずらわしいもの日本では持っていないし、今後持つ気もないというのに。