ＢＬＯＮＤＩＥ
　
　年：ＡＴＢ−４フィルムズ
監督：ダンテ・パンギリナン
主演：イロナー・ジーン
　　　 ジーノ・アントニオ
　　　 シャーリー・テソロ
　　 　サラ・ゴメス
　　　 フィリップ・ヘンソン
　一家を惨殺され、ただひとり生き残った幼い娘が、七年後にセクシーな女性に成長。性を武器に犯人たちを殺害していく、ただそれだけの話。目撃者の証言からブロンドの殺人者と話題を集め、いったんカツラをかぶるオカマに疑惑がかかる。別件の事件でオカマが警察に射たれて解決に思えたが、再び登場でタブロイド紙をにぎわす。イロナー・ジーン演じる主人公はフィリップ・ヘンソン演じる刑事とつき合い、フィリップから情報をとるわけでなく、ホント表面的な人間関係。ジーノ・アントニオがリーダーを演じる犯人グループはイロナーが正体をバラすジーノと、ホテルに売春婦を呼んだら代わりにきたイロナーに刺されるラモン・コンフィアド演じる男以外、実にあっけなくやられてサスペンスのかけらも生まない。70分ほどの小品なので、かつての日本なら二本立ての添えもの作品かもしれない。
　バーのダンサー役のイロナーはまずブラとスカートの衣装でステージに現われ、シャーリー・テソロ、サラ・ゴメス、トゥーシー・ゲヴァラなどが演じる仲間と踊る。寮のシャワー・シーンが上半身のうしろ姿のみに加え、写真撮影のモデルになるところで水着のファッションを欠き、ジーノがみそめる際の店内におけるかっこうもエナメルのボディコンまでで、やや露出不足にイライラさせたが、フィリップとビーチで遊ぶときの水着がそそる。水からザバッと抱きあげられるイロナーのボディーにはワンピースがフィットし、プロポーションくっきり。滝のある池で愛撫になるシーンでは、黒いパンティー一枚の上にロングＴシャツが濡れてペタッと貼りつき、乳首がスケている。さらにはパンティーを脱いでＴシャツだけで水とたわむれ、お尻の割れかたが浮がびあがる。フィリップの小さな海パンに股間がもっこりや、生尻丸だしは余計だが…
　ほかにサラはじゃぱゆきになれないと泣くのをイロナーがなぐさめる部屋で白いビキニ下着になり、腰のラインがなまめかしい。シャーリーはジーノとホテルでセックスしようと座位で向かい合い、パンティーが食いこむヒップラインがみごと。ジーノがブラをはずすのになかなかホックがとれなくてぎごちないあたりは、自分にも経験があるから笑いが起きる。
　なお全盛期のマビニのバー街をずっと車で流しながら撮るショットに興味がわき、イロナーたちが勤めるのはオーストラリアン・クラブの設定。現在のパサイにあるコットン・クラブの前身だが、店内はこんな感じだったっけ、との記憶が刺激された。