（欲求の贈り物）
03年：スターライト・フィルムズ
監督：ホヴェン・Ｍ・タン
主演：レッド・リヴィエラ
ガルド・ヴェルソサ
カルロス・モラレス
リサ・リカロス
ヴァネッサ・フェラーリ
ヘルソン・タン
ハニー・Ｖ （カサンドラ・ポンティ）
ダリア・ラミレス
レナート・ロブレス
リチャード・クアン
マイク・マガット
シモン・イバラ
デクスター・ドリア
トロイ・ゴメス
消防士を描く作品。とはいっても『バックドラフト』のように火事とのかかわりをまっこうから扱うのではなく、『１１９』のようにまったく火事がでてこないのでもなく、消防士の妻が性欲にもだえる内容になっている。このエロっぽいあたりが、好みといいたいところ。
とにかく“火事と喧嘩はマニラの花”なんて言葉はないものの、比較的、火事の多い街と思われる。友人の親戚宅があったディリマン周辺も一度被害に合い、家を失っている。まともに消防活動を題材にすれば面白いかも、とは感じるのだが…
レッド・リヴィエラ演じる少女時代にシンナー中毒で、セックスのうずきを抑えきれなくなった女性が主人公。愛撫中にガス・コンロから火をだし、消防士であるガルド・ヴェルソサ演じる恋人が駆けつけて、まさか原因がレッドの浮気だったとは、とショックを受けるエピソードが冒頭に置かれる。
それでも七ヶ月たって、愛するガルドはレッドと結婚。幸せな生活に入ったはずが、毎日の疲労で早漏のガルドに満たされず、レッドはヘルソン・タン演じるポルノの海賊ＶＣＤ販売人と結ばれる。しばらくは夢中にセックスするも、ヴァネッサ・フェラーリ演じるヘルソンの恋人が海外生活から帰ってきて、あっさり捨てられ…
とのメイン・ドラマに並行し、ダリア・ラミレス演じるガルドの母親が服役中で、シモン・イバラ演じる看守の警官とできて腹ボテになるが、責任回避される。レッドが学生で、マイク・マガット演じる教師を挑発してみれば、ホモだった。今度はヨランダ・ディネロス演じる女性が教師になったから、勝手に席を立つ。レナート・ロブレス演じる初老の消防士が殉死し、ジェム・レイエス演じる孫が葬儀でコメントを朗読。レッドが映画館の中で男あさりしていると、ハニー・Ｖ演じる過去の仲間がいて声をかけられ、レッドが嫌がる。カルロス・モラレス演じる消防士の相棒がレッドにちょっかいをだし、無理やり口説いたため、ガルドとケンカになる。などのサブ・エピソードをプラス。
ヴァネッサがニュー・ハーフで、レッドがヘルソンをオカマとののしるのがおかしいものの、ホントに性転換者とラヴラヴになるわけ？ ヴァネッサとヘルソンが再会するや、その場でセックスを始めるとき荷物を外へ置きっぱなしで、盗まれるぞ。リサ・リカロス演じる消防局の事務員がガルドのことを好きで、ガルドがレッドとヘルソンのセックスを目撃で落ちこんでいる際になぐさめ、肉体関係を持とうとするも、ギリギリのところでやっぱりレッドが好きだと断るのが説得力を欠く。レッドがヘルソンをもう一度落とし、セックスの事実を知ったヴァネッサが自らヘルソンを殺害。レッドを犯人にしたてようとたくらむ行為にシメがないのはなぜ？ といった疑問がいっぱい残る構成。
ドラマとしては失格だ。
レッドがカルロスに迫られてセックス中にろうそくの残熱から引火し、部屋いっぱいに燃えあがるラストで、ついにガルドがレッドの異常性欲という炎を消せなかった内容とうかがうも、人間の心理を掘りさげるにはいたらずじまい、といわざるをえない。
もっともレッドのセクシーさが根幹を占めていて、この部分の表現はすごいと素直に平伏する。プロローグの火事シーンでは紐なしブラのバストが誘惑的で、乳房がプラプラと揺れていてウハウハ。夜の生活に満たされず、一人もだえる描写では、扇風機にあたりながらＴＶのリモコンでオッパイを愛撫し、乳首をバッチリにおがませるショットによだれたらたら。黒いブラや白いブラをみせて着がえるポーズがそそるうえ、レナートが亡くなる消火活動のときガルドもケガをしたため、リチャード・クアン演じる同僚が知らせにくるのだが、ちょうど水浴び中。形のよいお尻が丸みえでキャーッ。ガルドの仕事ぶりとダブりながら繰り広げるヘルソンとのセックスでは、黒いＴバック下着で盛りあげたあと、座位の全裸がイケる。映画館の中でカルロスにオッパイをもまれるときは黒いブラが想像をかきたて、あんな男と気持ち悪い、と後悔からボディーを洗うショットへつながるや、真正面のアングルでモロだしオッパイをタプンタプン動かし、圧倒的な迫力。ヘルソンと再度のセックスにおける、横になって寝ころぶボディー・ラインの鮮やかなカーヴにもうっとり。ヘルソンの手前なめで、上の片チチだけがみえている構図が色っぽいのなんの。仲よかった頃を回想のガルドのイメージでは、プールでたわむれ、オレンジのビキニがキュート。ガルドに立ちながら抱きついている姿勢から浮かぶヒップラインがカッコよく、ホント、個人的に大好きな水着姿まで披露してくるんだから。とどめは最後のカルロスとのセックスで、白いブラをはずされ、もんでみたい乳房があらわに。全裸でセックスを始めるや、正常位で上向きオッパイがこれでもかとミセミセ状態のあげく、乳首のアップに降参。
レッドの魅力だけで映画を支えたようだ。
あとリサはガルドとセックス前にシャワーを浴びるショットで、全裸のボディーをくるんと回転し、オッパイもお尻も丸だし。陰毛までみえそうだから、ややブスっぽいものの、やってくれる。
ヴァネッサは黒いブラとオレンジのＴバックになったあと、Ｔバックをおろすからウヒョヒョ。カメラが前のポジションへ変わって、いったんオッパイのアップが視線を奪うも、ひょっとして本人までニュー・ハーフ？ との疑惑をぬぐいきれない。ヘルソンへ近づく際に、画面の暗さと手の位置で隠されている股間からチンポがついてないか凝視してしまう。
ハニーにハダカがないのはちょっと意外だし、残念だった。
まあ容貌から判断して、レッドだけで十分なのだが…
