ＢＡＮＡＴＡＮ
（殴打）
　
99年：リーガル・エンターテインメント
監督：ウロ・Ｑ・デラ・クルース
主演：ジョマリ・イリアーナ
　　　 アラ・ミナ
　　　 マイク・ガヨソ
　　　 カルラ・エストラダ
　　　 ジムウェル・スティーヴンス
　　　 ヘクトル・ゴメス
　　　 アントニオ・アキタニア
　　　 アポロ・ウィテカー
　フィリピン一、いや世界一魅力的と断言してもよいアラ・ミナのオッパイがたっぷりと堪能できる作品。ジョマリ・イリアーナを主人公にシンジケートから奪った大金をめぐるアクションが主眼にあるのはもちろんで、ちょっと不良っぽいイメージのジョマリの持ち味がよく発揮されているが、それは二の次に思える。
　オッパイのみならず、いつになくアラがはすっぱなキャラクターを演じる点も見どころになり、得意のしっかり者とは違った軽い雰囲気で酔わせてくれる。とくに下着姿のままベッドの上でパンシット・カントンを食べるシーンでの、台詞がひと言もないまま醸しだすバカっぽさは、相当な演技力をうかがわせるに十分。本当に女優として成長したものだ。
　かといって、まったくアラは脱ぎ惜しみしていない。まず恋人とベッドで向かい合って座位で抱き合うシーンで、カメラが背後にまわってアラのお尻をとらえる。マットレスが沈んでいて、ヒップの割れ目が半ケツにしかみえないあたりにかえって興奮。
　身を隠すために偶然となりのアパートに越してきたジョマリが、窓からアラの情事を目撃のシーンでは、まず服を脱ぐとアラの白いパンティーがあらわになり、ヒップラインがセクシーに動く。このあとのベッド・シーンでは、いよいよ上半身裸にされ、豊満なバストに吸いつきたくなるような乳首が大胆に露出。汗をかいてねっとりと光るアラの肌が実になまっぽく、舌でペロペロなめたい欲求にかられる。あえぎ声にもそそられる要素が強い。
　この恋人が暴力をふるったところをジョマリが助け、今度は彼と恋が芽ばえる展開になる。ジョマリとのベッド・シーンでは、まず黒いスリップ姿のアラを背後からお尻をのぞきこむようにして撮り、カットが変わるとスリップのブラの部分を脱がされて生オッパイが丸だし。乳首がみえるかみえないかくらいでチラチラが誘惑的。画面の中のアラのオッパイの動きにあわせて、こちらも目だけでなく、頭部ごと移動させてしまいそう。
　さらにシャワーを浴びたあとのバス・タオルを巻いただけのアラが扇風機にあたるシーンでは、バス・タオルを広げた姿を背後から撮っているが、もしやと期待すると、ちゃんと正面に振り向いてドンッと乳房を堂々の披露。あまりに立派すぎるサーヴィス精神に拝むのみ。
　アラは女神だ。
　ジョマリが部屋に隠す大金を発見したアラが、全裸でお札の束にまみれるイメージもなかなかのもの。カネを持ってでて行こうと思ったアラが荷造りのシーンでは、これまた必要性がないにもかかわずセクシーな下着姿で、もはやサーヴィスの満点さが予想をはるかに上回っている。
　映画はこうでなくっちゃ。
　ただカネを取り返しにきたギャングに縛られ、ブラをあらわにオッパイの拷問を受けるところは、もう少しアイディアがほしかった感じ。アラにＳＭは似合わないので、乳房に蝋のようなもので傷をつけられるのでは、魅力が半減じゃないか、と訴えたくなる。やっぱり正当なセクシーさの強調でないと…
　物語はジョマリに救出されたアラが、ラストで亡くなったジョマリの仲間の妻たちにカネをあげるのだが、ちょっと変身が突然すぎないか、と首をかしげる結末。ジョマリに言い訳のシーンにおけるアラのごまかし演技をする演技がうまかっただけに、こんなにも簡単に金銭の誘惑を断ち切れるものだろうかとの疑問を抱かせる。
　結局アクション・シーンはたいしたことなく、アラをながめる以外にはほとんど引かれる要素の少ない作品だ。