ＡＮＧ　ＴＩＰＯ　ＫＯＮＧ　ＬＡＬＡＫＥ　　ＭＡＧＩＮＯＯ　ＰＥＲＯ　ＭＥＤＹＯ　ＢＡＳＴＯＳ
（私の男のタイプ　紳士だけども半分大胆）
　
95年：ＶＩＶＡフィルムズ
監督：エフレン・“ロッジング”・ハルレゴ
主演：ジョーイ・デ・レオン
　　　 デニス・パディーリア
　　　 リタ・アヴィラ
　　 　ミシェル・アルダナ
　　 　チェスカ・ディアス
　　 　ミシェル・パートン
　　 　グライデル・メルカド
　　 　Ｄ・Ｊ・アルヴァロ
　　 　ロミー・リヴェラ
　　 　エヴァンジェリン・パスクアル
　　 　ヴァル・ソット
　　 　ダニー・パンサリン
　　 　リック・アレリアーノ
　　 　ベリア・フロレス
　ナンセンス・コメディーの場合、ストーリーはさほど重要じゃないともいえるから、このダンゴの串刺しのように適当なエピソードがつながっていく構成は正解。ようは笑いましょ、ということである。
　でも銀行強盗でつかまったジョーイ・デ・レオンとデニス・パディーリア演じる二人組が十二年の刑になったとき、ヴァル・ソット演じる囚人の名主のような男の鷹の刺青をむしり、ハゲ鷹にしてしまうエピソードから、ちょっとサムーい雰囲気がただよう。夢遊病で牢屋の鍵をあけたり、作業中にローラーでつぶされるギャグもイマイチ。
　シャバにでて以後も車の警報装置と話したりに、こんな程度で笑いをとろうとしているの、とますます不安がつのる。
　たまたまリタ・アヴィラとミシェル・アルダナ演じる女性を助け、彼女たちの女子寮に住みこむようになったあと、やっと面白さの伝わる展開に。
　ようは美女がいないと…　ということのようだ。
　リタはさしてかわいくないが、ミシェルは好みだし、寮に住むのはチェスカ・ディアス、ミシェル・パートンのほか、無名時代のグライデル・メルカド、ルーファ・メエ・キント、ジェッサ・サラゴサなどで、こりゃあ酒池肉林だなあ。とよからぬことを想像も、実際にキュートな子がズラッとそろっている寮などあるわけないから…
　映画である。
　二人は仕事を探し、犬の調教師になろうとのトライでボロボロにかまれそうにうろたえたり、ダンスのインストラクターになってベリア・フロレス演じる相手のオバサンをボコボコなめに合わせたり、ウェイターになって客のカツラをどんどんとってしまうあたりは、また低レヴェルにあきれるようなギャグばかりだと感じるから、単純に女の子をみていたいわけね、と自分の趣味を再確認。
　だからこそビーチへ行くシーンは狂気乱舞で、全員が水着を披露に、定番のビーチ・ヴァレーや、水の中でたわむれる。白いビキニのミシェルがうっとりをくれるが、オレンジのビキニのグライデルが一番ボディーにフィットし、ラインくっきりで、ビンビンものの興奮をもたらせる。
　エアロビのシーンでのレオタードは、リタがもっとも色っぽい。
　またダンス練習場の入り口で、前からみるとラテン衣装、うしろは黒いパンティーのお尻丸だしのかっこうで登場の新人・ジェシカ・コルテスは、のちのサマンタ・ロペスだが、ナイスなプロポーションにコミカルな動きはこの頃からで、嬉しくなる。チョイ役でも、セクシー・ビームにビリビリ状態。
　ただトニー・カレオン演じる強盗団のボスが、ゲスト出演のロミー・リヴェラとエヴェンジェリン・パスクアル演じる金持ち夫婦のパーティーに出席のとき、一緒に連れてくるレディーを演じるのが、クレジットにないも無名時代のヘーゼル・エスピノサで、トニーがプール・サイドで打ちあわせをするシーンでこのヘーゼルの水着がないのが不満を残す。
　映画はダニエル・フェルナンド演じる、かつての二人の仲間の接近により、ボスにあたるトニーの命令でロミーとエヴァンジェリンの家から現金を盗ませようと、女の子たちを誘拐のうえで脅迫にくる。それでやむなく実行だが、二人の動きを警察が尾行していたため、強盗団が御用になってハッピー・エンド。
　尾行や監視の方法、最後に逃げた強盗団との追跡劇もギャグだが、結局、大笑いできるようなネタはなく、やはり女優の魅力に酔わせてくれればあとはいらない、との結果であったようだ。