（男がほしい）
00年：スターライト・フィルムズ
監督：マイク・マカレナ・ジュニア
主演：ヴィア・ヴェロソ
アレン・ディソン
パメラ・オルティス
ステラ・Ｌ
ミスティカ
マルコ・アレハンドロ
マルティン・ゴンサロ
ヨシュア・ディアス
チア・プシット
サミー・ラグマイ
ナンディン・フェルナンデス
内容のない青春映画はかつて日本にもよくあったが、「生きるとはどういう意味なんだ」なんて悩まれても疲れるだけなので、バカバカしいコメディー・タッチのほうが楽しめることは事実。それにフィリピン映画の場合、セクシー・スターの共演にワクワクの要素が加わって、少なくとも男の立場からは大歓迎の作品が多い。今さらヴィア・ヴェロソとアレン・ディゾンに学生を演じさせるのは確かに無理があるものの、ヴィアの魅惑的なボディーが堪能できるなら文句ないところ。しかもパメラ・オルティスに、これがデビューとなるステラ・Ｌが共演し、鼻血ものであるだろうと予想させる。
物語はヴィアが女子学生用のアパートを借りにくるシーンから始まり、さっそくルーム・メイトの紹介でパメラとステラは下着姿。
うー、おいしそう。
ヴィアはメガネをかけていて、ただですらファニー・フェイスなのにいっそう個性が際だち、正直なところヘンな顔。なんでこうもヴィアが好きなんだろうとあらためて自問してみるも、その個性が魅力的だからとしか答えようがない。
映画はオナニーで手についた精液をヘアー・ローションだと頭につけたり、エロ歯医者が登場したり、スケベなパパがいたりとくだらないギャグを展開しながら進み、笑い声をだすほどではないが、クスクスとできる程度にはなっている。
女学生三人の相手として水泳部の男たちが設定され、練習のあとに彼ら四名が全裸でシャワーを浴びるのをのぞき見し、誰のお尻がかわいいなんて批評し合う。こんなおバカぶりだからすぐに恋人関係に発展とはいえ、三対四とは人数が一致していないだけに、きっと奪い合いのドラマが起きるのだろうな、と自然に予測。
ところがもう一人、ミスティカ演じる奇妙な女の子が現われ、映画は恋のさやあて合戦の繰り広げを避けてしまう。歌手でもあるミスティカは主題歌を歌うほか、一番コメディエンヌとしての魅力を発揮。淫乱ティックで軽いくせに、実はヤラせないなんて女を楽しそうに演じている。なんたって女王様ふうというか、ビザーレふうというか、大胆な衣装が悩殺もの。金色の光沢ボディー・スーツもあるが、エナメルのロング・ブーツに網タイツとＴバックに驚嘆。しかもお尻をつきだしてクネクネと挑発する。全員が祝勝会を開くラスト・シーンに再度でてきて、アラビアふうの衣装からスケて、またもＴバックに視線が釘づけ。演技同様、容貌もユニークながら、さすがに他の女優を食っていて、印象ウハウハといえる。
主役の三人は、まずヴィアがアレン・ディソン演じる恋人に処女を捧げるシーンがあり、ここは痛さをこらえる表情をとらえようとしていて、オッパイが隠れているのが不満。それにしてもヴィアが処女なんて、イメージが狂うなあ。
海岸シーンでは青いビキニがキュートなうえ、セックスが始まると水着のブラをパラパラッとはずし、顔と同じようにツンとすましたような乳首のオッパイが全開になる。パンティーにもアレンの手が入り、下へズルズル。ベッドの上でははっきりと乳房がおがめて、この映画をみた価値は十分にあったと思わせる。
パメラのセックス・シーンは、まずシャツをペロッとめくられると乳首が顔をだし、思わずドキッ。海岸へ行ったあとのセックスは全裸で、もうちょっとみせて、もうちょっとみせて… と興奮を盛りあげる。
ステラは個人的に好みのタイプの美人。海岸における乳房のまわりを小さく覆っただけのブラのビキニが色っぽく、ビーチ・ヴァレーをするときも黒い花柄の紐ビキニのパメラより視線を奪う。マルティン・ゴンサロ演じる恋人がトップレスになっている彼女を想像するシーンでの乳首まで丸みえの乳房も、吸いつきたくなるほど素敵。以後、ステラはお気に入りの女優の一人に加えたい。
唯一、映画が重くなるのは、覚醒剤中毒だったアレンが口から泡を吹いて倒れるエピソードだが、あっさり回復して、もう二度とやりませんと誓うのだから、まじめにドラマをつくる意図などないな、というのがよくわかる。最後は水泳大会で優勝してめでたし、めでたしで、泳ぎかたが「オイオイ、俺のほうがうまいぞ」なんて思わせる程度なので、これじゃ日本の手抜きテレヴィ・ドラマも変らない。マイク・マカレナ・ジュニア監督、もう少ししっかりしてほしいものだ。
余談ながら、シーフード・レストランで生け簀に胸をつけてオッパイをスケさせようとするギャグのシーンで、シャツからノー・ブラの乳首を浮きあがらせたジャッキー・ルー・モレノがそこそこかわいく、他に大きな役で出演している作品はないのかと探したくなる。
