ＡＮＡＫＡＮ　ＭＯ　ＡＫＯ
（あなたの子を生んだげる）
　
98(99)年：セイコ・フィルムズ
監督：フミルデ・ロハス
主演：クラウジャ・コロネル
　　　 アントン・ベルナルド
　　　 ジーノ・イルストレ
　原始時代ふうをイメージしたセックス劇。どこかの山岳民族の設定ながら、おそらく架空の種族だろう。男が二人しかいず、しかも一人は老人で、あとは年ごろの女ばかりがゾロゾロとの人間構成がいかにも。弓矢で狩猟したり、竹杜で川漁したり、農業を営む村へ偶然から文明人がまぎれこむ話で、この手の内容は村の美人に文明人が恋をし、一緒に脱出を試みるのに相場が決まっている。
　というわけで、ストーリー展開はさておき、登場する女たちがほとんどふんどしのような衣装だから、ものすごいセクシャル・パワー。そのうえ主演がクラウジャ・コロネルとくれば、個人的に好みの作品であるのは間違いない。
　ジーノ・イルストレ演じる村の大将の妻役がクラウジャで、とにかくハミチチ寸前のシャツやふんどしのお尻が全編にたっぷりおがめるのみならず、豊満なオッパイがモロのオン・パレードなのに、最後まで一気にみることを許さないほどのエネルギーを強いてくる。とくに四つんばいになってバックからセックス、川でオマンコを洗うポーズなどの挑発のあと、アントン・ベルナルド演じるカメラマンに池での水浴びをのぞかれるシーンで陰毛が浮かぶ全裸に、ただただ唖然。太鼓の音に合わせて伝統（？）のダンスを披露したり、池でアントンにオマンコをさわられると、石の上でセックスになって騎乗位でなまめかしく腰を動かしたりで、これでもかの乳首やお尻のアップまである全裸攻撃に圧巻。アントンと村をでたあとは、アスファルトの道まで達し、めずらしそうに素材を足でつついているも、ふんどしのままだから、車がきたらどうするの、とあきれたりも。
　いやー、クラウジャ、エロティック・ディーヴァだわ。
　あと、ゾロゾロ新人の中でもっとも大きな役にあたるジーノにホレて気を引こうとする女はニコル・ニコラスが演じ、大部分がふんどしなのはもちろんのこと、水浴びでの全裸は陰毛がチラつくし、クラウジャに負けない巨乳を何度もドバーッでよだれがたれそうになる。とくに木陰でスッポンポンに脱いでジーノを待ち伏せすると、逆レイプにおよぶ生まれたままのボディーがピュピュピュもの。池でアントンまで誘惑しようとするシーンでは、ふんどしをはずしてお尻からすべてを取りさる動作を目の前で繰り広げ、オッパイをジーノにスリスリがフィニッシュを招く。沼での水浴びシーンはクラウジャを欠くも、ニコルを含めて全員が素っ裸で、村を嫌って一人だけ抜けようとする女をソフィア・ヴァルデスが演じ、オッパイもお尻もバッチリでウハウハ。「戻ってきなさい」と引き止めるメンバーはニコルとデビー・ロヤレスしか名前がわからないものの、ブスまで含めて一糸まとわぬ開けっぴろげさが、かえって色気をそぐくらい。クリス・ダルス演じる長老に檻へ閉じこめられて吊るされる若妻役は、まだクレジットに名前が入っていないがマリネラ・モラン。ソフィア、デビー、マリネラのふんどしもキュートで、ホントお尻をなでなでしたい。さすがにフローラ・ガセルとベヴァリー・サルヴィエホ演じるオバハンは露出の少ない衣装ながら、これはみたくないからかえってホッ。
　なお、跡継ぎの子どもが生まれるかが筋のポイントになっていて、葉っぱを乳首やオマンコ、チンポにあて、煙であぶったあと、太陽にかざしながら色の変化を調べるチェック方法がフィクションとしてそれっぽい。ジーノの弟が亡くなり、葬式のスタイルも創作だろう。セックスのとき、前後にたれた布の前を女がまくりあげ、口で噛んでオマンコをだし、立位でセックスＯＫを伝える風習も、おそらく演出で考案したと推測される。ジーノが呪いを恐れていたり、アントンにトカゲ料理を食わせたり、アントンがクラウジャにウォークマンを聞かせたり、フミルデ・“ミーク”・ロハスは安っぽい伝統の創造と現代の交差を楽しんでいるよう。文明批判や風刺にならないあたりが、力量不足といわざるをえない。
　いやいや、そんな短所はどうでもよく、クラウジャなど女優陣のセクシーさを心ゆくまで満喫できて、満足度バツグンと評価したい。