ＡＫＯ，　ＳＩＹＡ　Ｏ　ＩＫＡＷ　？
（私、彼女、またはあなた？）
　
03年：ＡＴＢ−４フィルムズ
監督：アルマンド・Ａ・レイエス
主演：ローズ・ヴァレンシア
　　 　ジネット・ホアキン
　　　 トリナ・シールズ
　　　 モン・コンフィアド
　　　 イロナー・マルケス
　　　 ボビー・ベニテス
　一風変わった三人の女性のロマンスを描くも、かなり表層的で、つくりっぽい印象。
　ファンタジー・リゾートという施設へ勤める、ローズ・ヴァレンシア演じる広報担当、トリナ・シールズ演じるライフ・ガード、ジネット・ホアキン演じる経理係が主人公。ローズはリゾートの宣伝ポスターのモデルにもなったジェク・モンテカルロ演じる恋人がいて、ジェクはイロナー・マルケス演じる別の女性とも公然と交際中で、三角関係の生活を送っている。トリナはニクソン・クルース演じる学生をボーイ・フレンドにしているが、ワガママな性格のニクソンが泥棒癖を持っていることに気がついていない。ジネットは既婚だが、モン・コンフィアド演じる夫がホモで、家へオカマたちを連れてくる。
　との設定で、ローズが三人ならんで寝て、ジェクから左右に一人ずつセックスされるベッド・シーンが奇妙なら、嫌っていたイロナーに対して妊娠後にローズがやさしさを示すなど、納得の部分を含む。トリナがスーザン・コルプス演じる上司から借金し、スーザンがローズやジネットに頼れる先輩で、トリナにもアドヴァイスをくれるのだが、カネの返済にだけはヒステリックに激怒するのがいかにも。ニクソンに腕時計を盗まれた被害者がトリナを強迫し、身体で払わせるのも、ありがちかもしれない。モンにボビー・ベニテス演じるホモ仲間がいて、両刀のボビーがトリナに迫り、チンポを蹴られるのが痛そう。クリス・レクトとマラ・ソリア演じるオカマが自分たちを「レズビアン」と呼んだり、女装で騒ぐときにマウイとカチャと名のっているのが愉快。ジネットが妊娠したと悟る表現で、青マンゴにバゴオンをつけながら食べている。などの興味深い要素を含むも…
　イロナーの妊娠によってローズがジェクとの別れを決意すると、ジェクの不誠実による絶望からイロナーが自殺し、また新しい恋人をつくったジェクの女たらしぶりをローズが暴いたのに、ジェクがあっさり反省してローズと結ばれる。ニクソンは逮捕されて牢屋でマジメに変わり、トリナの愛に目ざめる。といった安易なハッピー・エンドへの運びが目だつ。ちょっとした言葉づかいやしぐさまでオカマになりきったモンの演技も手伝って、子どもができることを喜ぶオカマの実感が自然とでているジネットのエピソードも、夫の性癖を受け入れるまでの気持ちが型どおりなうえ、ボビーがピストルを持って押し入ってくる余計な部分もあって、ほめるレヴェルにはいたらない。
　ホント、薄っぺら。
　でも、ローズ、トリナ、ジネットのセクシーぶりが素晴らしく、正直いうとそれしか期待していなかったのだが、大満足を与えてくれる。
　ローズは出社前にジェクと朝からのセックス（�@）で、いったん別れるもジェクが追ってきてシャワーを一緒に浴びる中（�A）で、亡くなったイロナーの幻影がちらついて悩むセックス（�B）で、とオッパイの惜しげもない露出にウヒャヒャヒャ。トリナはシャワーを浴びながら（�C）に始まり、ホテルで黒いパンティー一枚になって座位で愛撫のあと正常位のセックス（�D）で、二度目に正常位で激しく抱き合うセックス（�E）で、再びホテルで黒いブラをはずしてのセックス（�F）で、ニクソンの盗みをカラダで返させられるホテルのセックス（�G）で、ニクソンに「正直になって」と頼む際のセックス（�H）で、と全編にオッパイ三昧が歓喜をもたらす。ジネットはモンに無理やりせかすベッドでブラをはずしてフェラチオ（�I）で、シャワーを浴びる中（�J）で、モンと座位のセックスになって黒いシャツからポロリとでたあとにバックからモンにもまれまくり（�K）で、とそそるシチュエーションの繰り広げにカッカ興奮。
　まさに十二回にも及ぶオッパイ攻撃に完全降伏、じゃなく幸福といえよう。
　とくにトリナは容貌的に一番美人だし、�Eにおける乳房の張りのよさと乳首のかわいさ、�Fにおける乳房全体の形がつくる美しさと肌のツヤ、�Hにおける乳首のアップの迫力など、もみたい、なめたい、吸いつきたいを抑えきれない。
　すごいパワーだ。
　オッパイ以外でもビーチの監視員という役だけに、トリナは仕事で二度の黒い競泳水着を披露してくれるほか、三度あるプライヴェートも競泳タイプで、スクール水着っぽいデザインの柄素材を含め、シンプルであるがゆえにかえってプロポーションの浮き彫りがそそる。ビキニ女性たちが数名いる中で子どもがおぼれるとき、海から助けだすのだが、濡れてボディーに貼りついた競泳水着は、ある意味、全裸よりもキュート。もう、こんなライフ・ガードからはマウス・トゥ・マウスの人工呼吸を受けたくなる。ローズも緑と花柄のビキニになって、前者の三角ブラがつくる谷間と、後者の切れあがったヒップラインに視線釘づけ。ジネットに水着を欠くのは惜しいものの、フェラチオにおけるパンティー一枚でのワンワン・ポーズが度を越えたいやらしさ。
　ほとんど三人の魅力を押しだすために、適当なストーリーを当てはめたような印象。だからこそ、薄っぺらな内容なのは当然かもしれない。
　ただし、おそらくフィリピンでナンバー・ワンの巨乳だったイロナーが出演しているにもかかわらず、ジェクからスリップの紐をおろされるシーンで、乳首のでる寸前までが残念。やっぱりタレたから、おみせできないのだろうか、と邪推したくなる。入水自殺においても、海へ向かって歩きながら服を脱ぎ、全裸になるぞとドキドキしたのに、着たままでアレレ。ジェクの新しい恋人を演じるメラニー・リスチカにもきわどい設定がほしかったところ。
　まあ、欲をいえばきりがないわけで、十分に燃えつきたのだから、よしとしよう。
　なお、ホテルのロケにはＳＯＧＯが使われていて、アルマンド・Ａ・レイエスの監督作では『ＭＯＴＥＬ』『ＰＩＬＹＡ』と、このところずっと協力関係にある。もはやタイアップというより、内輪といった感じ。